最近、庭に植えていた『かぼちゃ』と『春菊』の芽が全滅した。それも、『糞リス』に掘り起こされたからだ。
日本だと、カラス被害が相次いでいるが、アメリカだと『糞リス』の被害が深刻だ。
アメリカにきた頃は、『アメリカめっちゃリスいるなー!かわえーわー。』と無邪気にしていたが、徐々に呼び名が『糞リス』に変わっていった。ということで、アメリカでの『糞リス』の扱われ方を紹介していく。
アメリカで『糞リス』と呼ばれ嫌われてる理由。
アメリカでリスは、害獣扱いされていて、餌をやると罰金だ。
なぜ、そんな扱いになってしまったのかというと、リスは可愛い顔をしながら凶暴なのだ。特に繁殖期は、子供とかに攻撃してくることがあるので、噛みつかれると狂犬病になることもある。
そして、線やケーブルをかじったり、農作物を荒らしたり、ゴミをあさったりする人間にとって完全なる天敵となってしまったのだ。
やばい繁殖率!!『侵略的外来種ワースト』に選ばれる。
そんな悪行を日頃から繰り返していたところ、糞リスは、とうとう『世界の侵略的外来種ワースト100』に選出されることになる。『略的外来種ワースト』になると、日本でも侵略される恐れがあり、飼育などを禁止されるのだ。事実上の出禁に近い。
ちなみに、アメリカに生息しているのは『トウブハイイロリス』という種類が多い。漢字で書くと、名前は『東部灰色リス』となんとも適当な名前である。
この種のリスは、1年で2回で繁殖するため繁殖力が高く、どんぐりや胡桃、樹皮などあらゆる物を食い散らかし、土に埋めるのだ。しかもほぼ一年中活動し、寿命も20年くらい生きる奴もいて、凄まじい生命力を持つ。
アメリカに『糞リス』が多くなった原因は人間のせい。
そもそも、アメリカでこんなにリスが増えてしまったのは、人間が意図的にやった計画から始まった。
それは、1847年にフィラデルフィアにある公園を、リスが飛び回るような楽しい場所にという理想から何匹かのリスを放ってみる『リス実験』が原因なのだ。
そして、人間の思う以上に、適応能力が高かったリスたちは、鳥の生態系を脅かすまでの増えてしまう。そして、慌てて人間たちは、一旦止めるが、またもや、1870年代に、造園界の父であるといわれるフレデリックの『緑化運動』により、またもや巨大な公園に、大量のリスが放たれたのだった。
当時、人間たちは『可愛いリスちゃんが都会にいたらきっと楽しいはず!』という理由から、リスを放ったのにだったのだ。そして、可愛いリスちゃんは、素行の悪さから『糞リス』とイメージが変わっていき、今では、日本で言うカラスと同じくらいの害虫になってしまったのだ。
結論:『糞リス』は勝手に増やされ、勝手に害虫扱いされた存在だった。
『糞リス、糞リス』と文中にかなり書いたが、実際、理由を知ると、結局は人間の都合で勝手に増したくせに、文句言っている人間の方がやばいような気がしてきた。つまりは、いかに自分が、気付かぬうちに『自己中な存在に成りあがっていたのか。』だと言うことに驚いた。
『今まで、人間は、自分たちの都合のいいように増やしたり、排除したりしてきた。そのツケが環境破壊だ。自然の中で、自分にとって都合がいいことも、悪いこともすべて受け入れて生きると言うことが、自然と共に生きるということだよ。』
そんな言葉を、ハワイ島にいた時に教えてもらっていたのに、すっかり忘れていた。だから、自分は自給自足の生活ができなかったのだ。もう一度、もののけ姫を見直して、糞リスと言った自分の汚れた心を洗い流そうと思う。