去年ぐらいから、アメリカでは、そろそろ『景気後退(リセッション)がやってくる』と言われていて、ドキドキしているだが、現状(2022.10)をみると今も『人員募集』の張り紙がレストランを中心に目立つ。
個人的な実感としては、今だに『人材不足』と『インフレ』を感じているのだが、↓の記事では、なんとアメリカをはじめとする大企業のCEOたちは、『近いうちに景気後退が起こる。』と感じている。という記事を発見したので、今日はそれを紹介していく。
91%のCEOが2023年に景気後退が起こると考えている。
世界の大企業1,300人以上(うち米国400人)のCEOを対象に行った調査によると、米国の回答者の91%が『来年2023年には、景気後退になると考えており、それも短くはない』と回答。そして、それは、従業員の削減が広範に及ぶ可能性を意味することになる。(7月から8月にかけて実施したKPMGの世論調査調べ)
ちなみに、景気後退が短期間に終わると考えているのは、全体の解答のわずか3分の1程度だったという。
景気後退の理由は『インフレによる金利の引き上げ』
『景気後退』の理由としては、米連邦準備制度理事会(FRB)が物価上昇(インフレ)を抑制するために行なっている金利の引き上げだ。金利の上昇によって、アメリカ人の毎月の借金を増やすことになり、結果的に、景気を悪化させ、失業者を生み出す恐れがあるということだ。
2023年夏までに景気後退の可能性は30%である。
8月に発表されたゴールドマン・サックスの分析によると、米国は今後2年間で景気後退のリスクが高まると結論づけていて、2023年夏までに不況が起こる可能性は30%であると語っている。
また、同じKPMGの調査では、米国のCEOの93%が、今後3年間のアメリカの国内の成長については前向きで、自社の成長が続くと確信しているが、不況に備えて、今後6ヶ月間に人員削減も検討しているとのことだ。
すでに人員削減を始めているCEOが40%も!!
驚くことに、グローバルなCEOの40%近くは、もうすでに雇用凍結を始めているという。さらに、調査対象となった米国のCEOの約60%が、ESG投資プログラムを再検討する予定であると回答。
各メディアでも『2023の不況』について言及。
The International Monetary Fund has once again downgraded its forecast for the global economy with a sharp warning: “The worst is yet to come, and for many people 2023 will feel like a recession.” https://t.co/9NiWHkJ8XX pic.twitter.com/mB3MwwLndK
— CNN (@CNN) October 11, 2022
国際通貨基金(IMF)は、来年の世界経済成長率は2.7%に落ち込み、25%の確率で2%を下回ると予想し、『最悪の事態はまだ来てないものの、多くの人々にとって2023年は不況のように感じることになるだろう。』と警告している。
また、世界のインフレ率は、2021年の4.7%から、今年は8.8%までに上昇すると予想されている。その後、来年2023年には6.5%、2024年には4.1%に下がると予測されている。
インフレを抑えるには『不況』しか方法はない!?
記事内の専門家によると『インフレを抑えるには不況しかない』と主張する人も多くいて、インフレによる不況は仕方がないという意見もある。具体的に『失業率が6%台になるような大不況でなければ、インフレの安定は望めない』とまで語る専門家もいるのだ。そして、現在(2022.10)は、米国の失業率は3.5%、インフレ率は8.3%で、FRBの目標である2%をはるかに上回っているという。