最近、アメリカで『老人学』を勉強している変わり者と再会した。
奴は、無駄に先見の目だけはあり、お坊さんのような奴だ。そんな奴に老後の相談してみることにした。
ということで、いろいろアメリカの老人ホームが抱える暗い事情を調べてみました。
アメリカの『日系老人ホーム』が抱える問題!!『寄付』頼りの運営。
そして、私が入りたいと思っていた『日系人があつまる老人ホーム』は、日本人が多いLAとか、SFとかならマシだが、ポートランドは日本人が少なく運営がかなり厳しいのだという。
そして、日系の老人ホームは、一定層の需要はあるのだが、人が少ないために泣く泣く潰れてしまうことが多い。実際、最近潰れてしまった近くの日系老人ホームも、運営資金だけではまかなえず、寄付に頼らざるおえなかった状況続いていたというのだから悲しい。
アメリカでは『高級老人ホーム』よりも『自宅で介護サポート』が一般。
実際、私の周りのアメリカ人たちは、老後は、子供に面倒見てもらうという考えがなく、仕事のリタイアを考える70歳頃ぐらいに家を売って、家を売った資金でサポート付きの高齢者住宅に入る人が多いのが現状のようだ。
逆に日本だと、身内がいない人は早いうちから『老人ホーム』に入るという話を聞くが、アメリカでは『老人ホーム』だと月に100万以上かかるのがザラ。なので『老人ホーム』ではなく、家に住みながらも必要な時だけ介護サポートを受けたり、高齢者専門の住宅に入ることが一般だと言われてるのだ。
そのため、アメリカの『老人ホーム』は日本と違って、資金カツカツでやっているところも多いらしい。
そーいえば、ポートランドで、話題になった孤独な子供と高齢者が一緒にすめるところ『ブリッジ・ミドウズ』という場所あったけど、そこも運営カツカツという話を聞いたし、コロナを機に潰れたニュースも多かったな。
アメリカで主流の高齢者向け住宅『自立生活 』VS『介助生活』
アメリカの老後のための施設は、日本で比べるとかなり選択肢が多いと思う。
アメリカでは、『老人ホーム』の他に、元気なうちの55 歳ぐらいから入れる『シニア リビング コミュニティ』というものがあり、介護サポートのある高齢者アパートなどで自立しながら暮らし始め、介護を必要になったら施設に移ったり、必要な時にだけヘルパーに来てもらうという場所も多く存在する。
具体的にポートランドにある近くの『シニア リビング コミュニティ(55歳以上のためのアパートメント)』では、敷金は10万程で、月15-20万前後で入れて、一人部屋のアパートもありながら、共有にカフェがあったり、食堂があったりし、介護サービスも必要だったら気軽に呼べる。
また、以前、紹介した元気な退職者が町のように集まって居住するスタイル『CCRC』などもある。これはどちらかというと、リタイアした金持ちの街とイメージが、逆に低所得者向けのシニア向け住宅(月額 600ドルぐらい)も多く存在する。
アメリカで『老人ホーム』はすでに古い!? 自立型の高齢者住宅に頼る人の方がもっと増えていく。
日本では『老人ホーム』が満室で入りたくても入れない老人が多い反面、アメリカでは、老後になっても90%以上は、自分の家か、高齢者の住宅で暮らすかだ。全介護が必要になって初めて老人ホームなどの施設に移るという考えで、最初から老人ホームの選択を取る人はあまりいない。
そして、今後、日本も『老人ホーム』という少ない選択から、アメリカのように元気な高齢者が入れる住宅の地位が確立してきたら、老人ホームの大量倒産の始まりの時代がくるかもしれないなぁ。と本気で思う。