ネットフリックスのドキュメンタリーで、実際にも事件なった『金持ちが詐欺で転落していく人生』が公開された。
ネットフリックスで話題のドキュメンタリー↓
この事件は『バーナードマドフ詐欺事件』と呼ばれ、アメリカ最大のポンジ詐欺として有名セレブたちが被害にあった巨額詐欺事件だ。
有名映画監督も騙された『ポンジスキーム詐欺事件』
この巨額詐欺事件が発覚したのは、詐欺から26年後だった。その長い年月をかけて被害額は、なんと6兆円。ハリウッドスター映画監督のスティーブン・スピルバーグなどのセレブたち、大手銀行まで被害が及んでいたのだ。
しかーし、彼はなぜに、26年もの間、バレずに詐欺を続けられたのか?
その真相は、彼の人物像にあった。周囲からの彼の信頼は厚く、彼に任せておけばだいじょうぶだろう。と多くの金持ちたちが彼に金を預けていたのだった。しかし、金を受け取った彼は、実際には投資を行わず、ポンジ詐欺をしていたから罪深い。
暴かれた『ポンジ・スキーム』詐欺の手口。
彼がやった『ポンジ スキーム詐欺』とは、有名な詐欺の手法で、『投資で増やすから、金を俺に預けてくれたらいい』といい、実際には投資をせず、金を騙しとるというものだ。
『ポンジ スキーム詐欺』は、ババ抜きとも例えられる。お金があるうちは、配当金も貰え、引き出しもできるので、見せかけだけうまく投資しているのように見える。しかし、実際は運用はしていないので、客の金の引き出しが増えた瞬間に破産し、最後の人が預けていた金を引き出しそうとした頃には、金が底をついていて、ババを引くのだ。
クリスマスに自殺を図る夫婦!!『マドフ一家』は転落していく。
この詐欺師『バーナードマドフ』が逮捕された後の、彼の一家は壮絶な運命を辿ることになる。
彼の妻は、夫がまさか詐欺師として生活を支えているとは思ってもなく、事件発覚後の華やかな生活が一転した時の様子を語る。
逮捕される翌日、夫は家族を呼び出し、『ポンジ詐欺を行っていた。会社は破産して一文なしだ。』と言い、彼は泣き始めた。
その告白に、長男は震えるほど激怒し、妻は、ポンジ・スキームという詐欺自体わかっておらず、いまいち理解できてないようだったと、インタビューで次男は語る。
そして、逮捕される寸前のクリスマスイブに、バーナードマドフ夫婦は、睡眠薬で自殺しようとするが失敗する。その時の様子を妻は、『その時は衝動的で、次の日生きていた時は感謝した。』と話している。
その時、彼女は遺書を書かずにお気に入りのジュエリーやアンティークのものを小包にいれて息子宛に届けたという。
長男の自殺、次男の病死。そして、夫と絶縁。
父親が逮捕されてから、長男のマークは隣の寝室で眠る2歳息子を残し、首吊り自殺をする。
遺書は残さなかったものの、妻と娘とフロリダで休暇を過ごしている間の突然の出来事だった。
ただ、次男のインタビューによると、長男は事件を追うようにメディアや新聞を隈無くチェックしていて、次男はやめるよう注意をしていた最中だったのだそうだ。
そして、生前の息子たちは、父親と連絡を取るのをやめるように言っていた。しかし、母親は頑なに連絡を取り合い、そんな状況に、息子たちと母親も疎遠になってしまっていた。
そして、インタビューで答えていた、次男のマークも2014 年にリンパ腫で48 歳という若さで亡くなることになる。
そして、愛人も語る。
バーナードマドフの逮捕後、彼の長年の愛人までも出てきて、さらに嘘で塗り固められた闇が暴かれることになった。
禁固150年を言い渡された彼には、愛人がいて妻も騙してきたのだ。
愛人がインタビューで語るのは、赤裸々な愛人関係。私たちはホテルで会い、デートしてきたのよと話す。
ちなみに愛人とされる女性が本を出版し、その詳細が書かれている。見たくないような。。見たいような。
息子の死をきっかけに絶縁!!『なぜ離婚をしないのか?』
そもそも、母親は、息子たちと関係が悪くなっても、愛人が出てきても、詐欺をした旦那と連絡を取り続け、離婚をしなかったのだろうか?
詐欺旦那が、自白してから3ヶ月後に150年の刑に置かれ、財産を没収され、スリッパまでも競売にかけられたにも関わらずだ。
彼女はインタビューで、『夫と結婚したのは、18歳の時だ。そこからずっと専業主婦で、2人の息子をもうけ、育児や家のことをやってきたわ。旦那のことは信頼していたわ。そして、夫を捨てることができなかった。ずっと知っていたから。』と話す。
ただ、長男の死に直面してからは、自分が連絡取り合っていたことで息子が自殺したのではないかと後悔し、それからは、面会も電話も取らなくなったいうことを話しているのだ。
そして、息子の死後に行った『なぜ、彼とは離婚しなかったのか?』というインタビューに対しては、『わからないわ。私は、彼が刑務所で亡くなろうとどうでもいい。だけど違う男をみつけたくないのは確かだわ。』ということを話している。それは、まだ、彼を愛しているからこその、矛盾というか、何か憎しみにも似た感情なのだろうか?
本人は獄中死。遺産は被害者へ
禁錮150年の実刑判決を受けたバーナード・マドフ本人は、ノースカロライナの刑務所で死亡した。82歳だった。
2020年の亡くなる直前、彼自身は末期の腎臓病の治療中あり、刑務所からの釈放を求める彼の要求も却下されていた事実があった。
愛人には本を出され、妻には絶縁され、2人の息子を絶縁したまま亡くし、彼は最後に『私はひどい間違いを犯しました。』という言葉を残している。