バリスタデビュー2日目。初日にまさかの敗兵となってから、『もう2度とお呼びがかからないだろうなぁ。。。』と落ち込んでいたが、またもやお呼びがかかった。私がオーナーだったら、英語カタコトで未経験の奴なんか絶対取らない。

私が雇われた理由は『日本人だったから。』
なぜ、このカフェが『バリスタ未経験のおっちょこちょいな日本人のおばさん』を使い続けるのか?
それは、ただ単にオーナーが日本好きのミーハーだったからだ。
店内の隠れたところに、『クロミちゃん』やら『柚子エキス』など、日本グッズがビミョーに置いているので、『誰のや?このジャポンなグッズは?』と聞いてみたところ、全てオーナーのものだということが判明した。
私もジャポンなグッズの『おっちょこちょいな日本人』として店で採用されたのだ。そういえば、面接の時に日本のことをすげー聞かれたし『先月も日本に行ったのよ。』と話していた。オーナーに直接聞いたわけではないが、すべての辻褄が合う。

クソ忙しさ秘密は『アメリカのレストランBEST』に選ばれていたから。
もう一つの謎がある。なぜ、この店がクソほど人気があるのか?という真相である。
これも後から判明したのだが、アメリカの有名メディア『EATER』の選ぶ『2024全米の新しいレストランBEST』に選ばれていたからだ。

リード大学のまずいカフェ飯から一転、今は全米一のうまいカフェ飯を今はタダでむさぼりくっている。本当に人生何があるかわからない。

2日目!! イケメンのお兄ちゃんに仕事を教えてもらいウハウハ状態になる。
2日目も案の定、怒涛のように人が押し寄せてきた。
日本人の性質的に『お客様を待たせてはいけない。』という使命感から必要以上にワタワタしていたのだが、見かねたイケメンお兄ちゃんが『BOO、客は待たせたらいいんだよ。落ちいて自分のペースでゆっくりやりな。』というなんとも爽やかな言葉に励まされ、そして時にトキメキながら仕事ができるようになった。
どんな仕事も続かない私が唯一続くモチベーションは『飯』と『イケメン』だということも発見できた。

『日本人ブランド』が重すぎるこのごろ。
妙に女子の少ない現場ではあるが、爽やかなイケメンに支えられながらカフェの仕事はなんとかやり続けられている。
しかし、私を採用した理由が『日本人ブランド』だと判明した今、うかつなことができないことが最近のなやみである。
