バイトの新人として天国と地獄を一気に味わってきたが、今度は3日目にして初日のエンジェルと悪魔(メキシコ親父)と共に一緒に働くことになった。そこは天国なのか?地獄なのか?
悪魔の『メキシコ親父』に舐められまくりの日々。
ぶっちゃけ、メキシコ親父が私をなめる気持ちもわからんではなかった。
小さい頃から何されても我慢してヘラヘラと笑うというのが身についてしまっているため、相手がどんどんエスカレートしていくのも分かっていたのだが、、、やはり性格的にヘラヘラ系なので地獄にハマりつつあった。。
意地悪された時は『ヘラヘラしない!!』ガン無視を決意。
悪魔と天使が混合した日。さらに親父の態度が悪くなっていった。
親父は急に『コショウの蓋、なんでいつも汚いんだ!誰も洗わないんだ。』と悪態つき、最終的には『BOO!! 全部お前のせいだよ!みーんなお前が悪い!w』と言い始めた。
天使が『BOOちゃんは関係ないよーw』とフォローしていたが、私はその時に覚悟を決めた。いつもなら『私ですかー!w』とヘラヘラするんだが、真顔でガン無視を決めた。
いつもはヘラヘラしている社畜の目がマジになった瞬間だ。さすがにそれには焦ったらしく、親父は『あらら、アボカド腐っちゃっているね。』と私に話しかけてきたがガン無視だ。変な立場が逆転した瞬間だ。
BOOの逆襲開始。『大ボスにチクるぞ!!』という態度を見せる。
それから私の逆襲が始まった。
ちょうどよく大ボスがキッチンカーに様子を見にきたのだ。大ボスは全ロケーションを仕切るので親父よりも立場は上だ。
そんな大ボスに『すいませーん!ちょっと話あるんですが。』と堂々と言ったのだ。大ボスは目を丸くしながら『全然いいよー、じゃあそこで話そうか?』と言い、そんな様子に親父は焦りまくって目をキョロつかせていた。
大ボスに話というのはシフトの調整(親父に休日希望日却下された)を相談したかったのだが、親父は勝手にビビっていいたので逆襲成功だ。
大ボスには『親父の悪事』をチクっていない。新人が何を言ったところで聞いてもらえない気がしたし、彼の悪事ポイントを貯めてから一気にチーム組んで暴露するという壮大な作戦がある。
エンジェル師匠の悪魔への対応が目からウロコ。
大ボスへの見せかけ作戦でメキシコ親父と私の戦いは一旦集結したのだが、逆に20代のエンジェルに白羽の矢が向いてしまった。
今度はエンジェルにグチグチ文句を言い始めたのだ。あの親父、、どうしようもねーおっちゃんだ。
しかし、エンジェルちゃんは親父にぐちぐち嫌味を言われても、明るくスルーするという高度な技を使ってのけていたのだ。。私はこの時の衝撃を忘れていない。目からウロコ状態で彼女のことを『エンジェル師匠』と命名した。
教訓: 嫌なことされたら『同じ土俵には立たない』で明るくスルー。
エンジェル師匠は、どんなに理不尽なことを言われても全く影響を受けず、常に職場を明るくしていた。彼女がいる限り、職場はフローラルな香りがしそうなくらい爽やかだ。
また、エンジェル師匠との出会いで私の精神レベルが上がったのか、親父の悪事は『人に絶対やらないようにするための学びのチャンス!!』と悟りを開いてからは、親父の嫌味や悪事がなくなっていった。
今では親父とエンジェル師匠で楽しく共存しながら働いている。最近ではメキシコの親父、口悪いだけで意外といい人かもしれん。とも最近思ってきたりする。(←単純思考)
ちなみに、私の後に入った新人がすぐに辞めてしまったのだが、、、『嗚呼、、彼女もエンジェル師匠と一緒に働いてれば。。。』という思いだけが残る。