今、若い人の起業が流行っているが、スタートアップの90%は失敗すると言われている。
『諦めるな。』『資金調達しろ。』とかポジティブな声が目立つのだが、実はそれが原因で失敗していることもあるのも現状だ。
1.多額投資は『若いスタートアップを潰す』
経験の浅い若者が多額の資金を集めることに成功すると、お金を回収する方法についての思考プロセスを持たずにお金を使ってしまい、お金が無くなる度に他の投資家に近づき、同じ古い話を別の数字で繰り返えす傾向にあるという。
そして、それはすべてを失うまで繰り返され、最終的には 投資家たちの期待を失い、5%未満の会社の少数株主として取り残されるのがオチになる。
2.成長スピードが速い!!『拡大するのが早すぎる。』
期待されていたスタートアップの約75% が、最初の規模の拡大を誤ったという理由だけで失敗している。
それは、投資家の期待に応えようと『迅速なリターン』が目標になってしまい、無駄に大きく見せることに注力していまい、資金が不足し長期的には生き残ることができなくなってしまうのが理由だ。
小規模から始めて客を獲得し、徐々に評判を築くことに集中することがいかに大事か、あまり語られないところに罠がある。
3.『自信過剰による死。』
ある研究によると、難しい決断を下すという課題がある程、自分の能力に対して過剰に自信をを持っていく傾向があるのだそうだ。
起業家たちは、常に難しい決断を下すという課題に直面するが、それが自分の能力に対して過信する傾向に拍車をかけ、自分たちが間違っているのに耳を傾けられなくなるという罠に陥らせる。
4.『最新のトレンドを追いすぎる。』
若い起業家が何をしたいのかわからない時に、トレンドばかりを追ってしまう傾向がある。
しかし、トレンドに飛びついて成功したスタートアップは、トレンドが消えるとすぐに失敗してしまうので、トレンドビジネスを成功させるのはかなり難しいとされている。
経験の浅い起業家が最も厳しいトレンドビジネスに食いついて失敗してしまうのは、よくある罠らしい。
5.『データの力を過小評価する。』
経験がないスタートアップ企業は、データを真剣に受け止めず、その無知のために多額の代償を払うことになる。
数字よりも自分の考えを貫いてしまった結果、すぐに潰れてしまうスタートアップも多いのが事実だ。特に若い起業家は、データを前にしても、自分の物差しで見てしまう人が多いのだとか。
6.全部自分でやろうとする!!『マイクロマネージメント』
お金のない起業家は、最初一人でスタートさせている事が多い。その結果、一人でやろうとする癖が抜けず、すべて細かく管理し、失敗することになる。
スタートアップは、一人では成功しない。チームを信じてチームの力でやらなければ絶対に成功しないと言われている。
7.『間違った考えを長い間持ち続ける。』
多くの若い起業家が陥る最大の罠は、間違ったアイデアにしがみつき、それをあまりにも長い間追求することだという。
これは、前に書いたようには研究やデータ分析をあまり重視していない場合に起こりやすい。
直感ではなく、常に進捗状況を追跡し、将来の見通しを評価しないとズルズルと既に失敗している事業に時間を費やすことになる。顧客のニーズに合ってないと感じた時に、キッパリと事業をやめる判断も起業家には必要なのだ。
8.『燃え尽き症候群も多い。』
最後に、スタートアップが失敗する理由に『燃え尽き症候群』というものがある。
特に期待されている起業家がハマりやすく、投資家の期待に応えようと間違った方に自分を追い込んでいき、顧客のニーズがないのにも関わらず走り、自暴自棄になってしまうのだ。
こうしたことを考えると、起業家といっても、結局サラリーマンと似ているなと思う。期待してもらっているので、ひたすら頑張るしかない。しかし、どうもうまくいかない。この終わりのない負のスタートアップに苦しめられて、燃え尽きてしまう。