安倍政権時代に作られた『クールジャパン』政策を知っているだろうか?
この政策は、なんと309億円の赤字を叩き出しているという超失敗と言われているプロジェクトであり、普通の企業だったら、とっくに潰れているレベルの『日本をガチ押しすぎて失敗した企画』である。
安倍総理時代に作られた『クールジャパン(CJ機構)』とは?
『クールジャパン』は2013年11月に安倍政権の戦略の目玉として設立されたもので、外国人が『クールだと思う日本の魅力』を外国に向けて発信しようという政策だった。
しかし、当時から、このクールジャパン戦略の薄っぺらさに『民間企業と癒着するための汚い金の行き場じゃね?』と不安視する声も多かったのだ。しかし、その声を押し切り、クールジャパン戦略』は、国が1066億円、民間24社が計107億円を出資し、進められることになったのだ。
結局、合計700億円の赤字に!!『クールジャパンの惨敗したプロジェクトたち』
莫大な税金の投入されて作られたクールジャパンは、凄まじい赤字を叩き出すことになる。2013年に設立されたが、2021年度には赤字は309億円までにも膨らんでいった。
やればやるほど赤字が増えていくという状況が続き、2022年度には、他の官民ファンドを合わせると、赤字が700億円にもなるという。そして、2022年、経営改善が急がれる中、赤字体質の改善が見込めない場合には廃止も検討する考えだという。
クールジャパンが生み出した『マレーシア伊勢丹の無惨な実態』
『クールジャパン』とはどんなプロジェクトをやっていたのか?その姿があまりにも無惨すぎたので紹介しよう。
まず、クールジャパンの一つとして生み出されたのが、マレーシアの施設で三越伊勢丹と共同で作った『日本の商品を売り出す』というお店だ。(三越伊勢丹のマレーシア子会社が51%、クールジャパン機構が49%出資)
日本の伝統的な工芸品や、食品、服などを販売していたものの、現状はガラガラだったのだ。現地に見合わない値段の高さと『日本製品がいいだろう?』という押し付けに過ぎない売り方で、お店は無惨な姿だったことが↓の記事で書かれていた。
次に、超グダグダで訴訟にもなっている『アメリカの抹茶カフェ事業』だ。
当初、この企画は、日本茶の輸出事業を行う企業とクールジャパン機構が一緒にロサンゼルスに抹茶カフェをオープンするというもので、2015年にロサンゼルスでカフェ1店舗『SHUHARI Matcha Cafe』をオープンしていたものだ。(現在は廃業)
当初のアメリカ中に複数展開させるという目標を抱いていたが、必要なライセンスが取れず、持ち帰りサービスのみになってしまい、いつしか2店舗目のオープン計画は行き詰まり、1号店までも閉店に追い込まれた。
しかも、一緒に展開していた企業と共同出資解消などでかなり揉めており、訴訟でかなりグダグダな展開になっている。
最後に、『WAKUWAKU JAPAN』という日本のアニメを動画として世界に発信していくチャンネル(44億円もかける)を作るがこれも今は廃止されている。
人気の日本の映像コンテンツの海外展開を目指していたが、ネットフリックスには勝てず損失を出し、すぐに終了することとなった幻のチャンネル。
『クールジャパン』という名前が相当ダサいし、パワポもダサかった件。
私は、全ては『クールジャパン』という『クソダサい名前』に全てが現れているんだと思う。
現地の人たちが何を求めているかの調べようともせずに、『日本って、クールだろ?』という押し付けのオナニー事業でもなんでもなかったという話だ。
ブログで言えば『俺、超クールブログ。』で、永久に自分の素晴らしいところを語るブログがあるとして、誰が読みたいのだろうかと思う。見ている側は『お前誰だ?恥ずかしいやつだな。』で幕を閉じるんだと思う。
そして、『クールジャパン』のサイトのパワポも凄まじく、見にくい上にダサいというプロジェクトをやる前から失敗を予期させていたと思う。↑参照
結論:『国内に目を向けるべきだったんじゃないか?』
そもそも、クールジャパンは、過去に海外進出した日本の企業の厳しい事実を見てこなかったのか?と疑うレベルで、海外に日本の商品を押しまくった。
私が思うところ、日本が魅力的なのは、『日本人の謙虚さが神秘的に見えるから。』だと思っている。いいものを密かに作り上げている光景が、日本好きアメリカ人からしたら『なんか日本でコソコソいいもの作っているぞ。なんだ。あれは。』という感じに自分たちで調べまくっていくのだ。
だからこそ、もっと国内の工場や技術力に目を向けて、コアだけどいいものを作り続ける日本の職人さんとかにお金を回した方が良かったんだと思う。世界の学者から絶賛されるチョークを作り続けていた工場の救済措置とか。もう潰れたが。