いまや、アメリカのスーパーで『ローカル(地元産)』という文字を見かけない日はない。
アメリカでは平気で値札を貼り忘れる中で、『ローカル』のキャッチフレーズだけはしっかり貼られている。
これは、アメリカ人消費者の関心が『値段』よりも『産地(地消地産)』にシフトしているという時代の流れでもある気がしてならない。

俺は『自分で狩りをした肉』しか食べない!
数十年前、アメリカのリベラル都市バークレーで出会った男が変わっていた。
『俺はベジタリアンではない肉食だ。だが自分の手で殺した肉しか食べない!』と言い張っていたのだ。
なんでだ?と聞いてみると『自分の必要な分だけ自分で殺して残さず食べる。それこそが自然なんだ。』と語っていた。
その時ばかりは、『この人、、すげー変わってんな!』ぐらいにしか思ってなかったのだが、最近、この価値観はアメリカのリベラル都市の中で広がりつつもある。ポートランドでもこういう人も多くなっている。
ちなみに、facebookの創設者なども実践していて話題になっていた。

近所の『ウォルマート』が潰れる時代。
最近、近所の大手スーパー『ウォルマート』が潰れて衝撃を受けた。
ウォルマートは、アメリカを代表する『安さ命の庶民スーパー』なのだが、ポートランドでは安さしか考えていない売り方から毛嫌いする人も多かった。昼間行っても限られた客層でどんどん治安が悪くなり、どんよりした雰囲気が漂っていた。
場所も悪かったと思うが、それでも一般の客層が毛嫌いしてたのは致命的だったと思うし、消費者との価値観のズレが埋められなかった感がすごかった。

『ファーマーズマーケット』から人気店が誕生する。
アメリカには、朝一と呼ばれる『ファーマーズマーケット』がどこでも開催されている。
私の住む町、ポートランドでもいろんな場所で『ファーマーズマーケット』が毎週土日開かれていて、多く人で賑わう。
しかし、別に安くはない。ただローカル産だということで近所の人たちが買い求めるのだ。
日本でも人気の『ブルースターコーヒー』は、最初はバークレーのファーマーズマーケットで売っていたのは有名な話だ。いまや、ファーマーズマーケットは商品の流行を生み出す場所も秘めているのだ。

アメリカ人にとっては『ローカル産』がステータス。
『ローカル産』は、今や、アメリカ人にとってステータスに近いものがある。
アメリカ人の家に行くと『これはね、近所ファーマーズマーケットで作られた野菜よ。』とか『オーガニックでローカル産のハチミツよ。』とかそいういう話題で盛り上がる。
『これ100均で買ったのよ!安かったわ!』という私の話には誰も関心を示してくれない。
アメリカ人の消費の関心は『どんな倫理観で生産しているか?』ということで、押し活に似た現象にも感じる。

時代の意識が変わった!? 『大量消費時代の終結』
ここ数年で、アメリカ人の消費者の興味は『安さ命の大量消費』から『倫理観重視の少数消費』にシフトしている気がする。
特にリベラル都市で広がる倫理観消費は、金持ち層から一般人にも広がっていて、今まさに大量消費が終わる時代にいるんじゃないかと思う。
個人的には、大量消費時代をリードしてきた大手スーパーがリベラル都市でこれから生き残れるか、どう変わっていくのか?かなり見ものだと思っている。
