今、アメリカで話題なのが『奨学金が一部返済不要になる』というニュースだ。バイデンが発表してから、どこのテレビ局もこの話題を取り上げている。(2022.8.24現在)
奨学金で苦しむシェアメイトたちもみんな喜んで、テレビに『よくやった!バイデン!!1万ドル(約130万円)払うことないぞ!』と大騒ぎしていた。

速報:バイデンが打ち出した『学生ローンの返済免除』の法案。
今回、バイデン大統領が、最大1万ドル(約130万円:2022.8.25現在)の学生ローンの返済免除を発表。対象者は、年収12万5千ドル以下(約1,706万:2022.8.25現在)の収入の人。また、連邦政府の支給型奨学金を受けている場合は、2万ドルを免除できる。

以下のニュースによると今回の免除措置で4,000万人以上が助かるという。
そして、アメリカでのツイッター住民の声は、賛否ある。↓
The people who need student loan forgiveness are not lazy. You actually can’t be lazy and survive in this country. Trust me I was scarily poor. You can only be lazy if you’re rich. That’s a rich people privilege.
— Dani Fernandez (@msdanifernandez) August 24, 2022
Dear @POTUS. I’m a social worker. I left graduate school 20 yrs ago with over $52,000 in student loans. I’ve made every payment since and still owe $42,000. It’s almost all gone to interest…I’ve paid $48,000 but still owe $42,000
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#CancelStudentDebt @DebtCrisisOrg
— Michelle Elizabeth (@Echelon_MEW) August 16, 2022
反対の声も。
Sad to see what’s being done to bribe the voters. Biden's student loan forgiveness plan may win Democrats some votes, but it fuels inflation, foots taxpayers with other people’s financial obligations, is unfair to those who paid their own way & creates irresponsible expectations.
— Senator Mitt Romney (@SenatorRomney) August 24, 2022
アメリカの奨学金問題はちょー深刻!!若者の『教育ローン借金地獄』
以前、ポートランドでシェアハウス運営をやっていた私として『アメリカ人』たちが家賃を滞納しまくるという愚痴を書いたが、『毎月の奨学金』の支払いがヤバくて、家賃も払えない人が多かったし、40前後の人でいい会社に勤めていても、『毎月の奨学金』で大変だという話もよく聞いた。

下の調査の記事よると、大学に進学した成人の40%以上が奨学金ローンを抱えているという中で、特に黒人とヒスパニック系の学生が多かったそうだ。また女性の比率が41% に対し、男性はわずか35%で、女性の方が奨学金の借金率が高い。

2022年の奨学金の平均額は『1人あたり509万円』
以下の調査記事によると、2022年の学生ローン債務の平均は、一人当たり37,358ドル(約512万:2022.8.25現在)だった。
ちなみに州別では、2020年の卒業生の借金が最も多かった州は、ニューハンプシャーの$39,928で、が最も少ない州は、ユタ州の$18,344だという。
奨学金のシステム:日本とアメリカの違い。
そもそも、アメリカと日本では『奨学金』に対しての違いがあるのかを調べてみると、アメリカの方が日本に比べると、『返済不要な奨学金の種類』が充実しているなと思う。
アメリカには、成績優秀者のための返済不要な奨学金(スカラーシップ)と、政的困難のための政府や州のサポートによる返済不要な奨学金(グラント)がある。しかも、スカラーシップは留学生も対象だ。
日本でも、奨学金の減額や返還期限猶予の措置はあるが、厳しい審査があり、いろんな状況の人たちに合わせて、柔軟に『免除の措置』が取れているかというと疑問が残る。

貯金ができないアメリカ人にとって『奨学金問題』は深刻。
前にも書いたが、その日暮らしをしているアメリカ人は、日本に比べるとかなり多い。一見、普通の会社勤めしている人でも『明日の家賃も払えないような人』が普通にゴロゴロいる。給料を多くもらっていても、毎月の教育ローンやらクレジットローンで、一瞬で給料がなくなり、貯金どころか家賃も払えないということがおきる。そんな現状を、嫌と言うほどみてきた。
そう考えると、金銭感覚がバグっているアメリカ人の『奨学金地獄』は、日本よりもかなり深刻なんじゃないかと思うし、アメリカは、日本よりも学歴社会なので、大学行かないと仕事が限られてくるのも『奨学金地獄』を加速しているのだと思う。
