アメリカ

アメリカ『生活保護フードスタンプ』が寛容すぎ!!ホームレスの対応日本との違いは?

8月 16, 2021

先週、メンタリストのDaigoさんが、Youtube動画で『僕は生活保護の人たちにね、お金を払うために税金を納めてるんじゃないからね。言っちゃ悪いけど、いないほうがよくない? じゃまだしさ、プラスになんないしさ、くさいしさ、治安悪くなるしさ』という発言して、ちょー炎上中らしい。(後日、この発言は謝罪されたそうだが。)

BOO
うーん、いかにも自分が特別な存在だと勘違いしたような悲しい発言だなぁ。そもそも生活保護って、Daigoさんも含むみんなの為にある人生の保険のような制度を否定しちゃっても良いの?

ということで、今日は、アメリカの『ホームレスの人たちに対する考え方』と日本とアメリカの『生活保護の違い』について書きたいと思います。そーいや、昔バークレーでホームレスの女性をインタビューしたことがあったなぁ。(←というか向こうから話しかけてきたんだけども。)

↓メンタリストのDaigoさんの動画。(問題の動画は削除されているようです。)

アメリカ人にとって『ホームレスは、他人事ではない。』


早速、友人のアメリカ人たちにホームレスの人たちのことをどう思うか?聞いてみると、みんな一貫して話していたのは、『今は運がいいだけで、自分も同じようにそうなることがあるから、他人事ではない。』とアメリカ人が口を揃えて言っていた。

確かに、アメリカにいると、アメリカ人たちは『ホームレスの人』によく気軽に話しかけたり、雑談したり、ご飯をあげたりしているのは、アメリカにいると普通によくみる光景なので、アメリカ人たちの『ホームレスの人』に対する意識は、お互い様な感覚なのかもしれないと納得した。

BOO
日本と比べると、アメリカ人のホームレスの人に対して、他人事ではなく、距離感はとっても近い。

若者でも簡単に受給できる!!アメリカの『ゆる〜い生活保護制度』

アメリカの『生活保護』は日本と違いがあるのかどうか?を調べる為に、アメリカの友人たちに聞いてみたら、最近ちょうどコロナでカフェの仕事を失った27代の女の子が『あ、最近、生活保護(フードスタンプ)もらいに申請しにい行ったよ!』と言っていたので詳しく話を聞いてみることに。(※フードスタンプ(SNAP)とは、アメリカの生活保護の一部で、低所得者が食料費補助の手当(現金ではなく食料しか買えないカード)がもらえる制度。)

BOO
えええ!アメリカの生活保護のフードスタンプって、健康な働ける若者でも受けられるの?!しかもそんなに簡単にっ!! (゚Д゚;≡;゚д゚);
友人A
うん。そうだよ。申請してから3日ぐらいですぐに『フードスタップ』がもらえたよ。私の場合は、月に2万円の食費をもらえることになったよ。ヤッタネ。(๑´⍢`๑)

しかも、なんとたったの3日でもらえたとは。y( º◊º)yアメリカ人の女の子があまりに普通に、補助金でも受けるかのように答えていたので日本に比べてカルチャーショックがすごかった。

日本とアメリカの生活の保護の違いは『受けやすさ』
アメリカで『生活保護』の申請は、かなり簡単。オンラインから申請をすると、後で電話がかかってきて『今の収入』『妊娠はしているか?』『子供はいるか?』『今の住んでいる家賃と光熱費はいくらか?』などを聞かれ、結果的に若い人でも基準の収入が低ければ(年収$16,744が超えてないければ)誰でも生活保護が受けられる。大体日本円で一人月14万くらいの収入より低かったらフードスタンプが受けられる。

ただ、働ける人たちは、週に1回ほど職安に通うか、フードバンクなどのボランティア活動(どちらかを自分で選べる)するかが必要になる。(今はコロナで自粛されているらしいが)

もちろん、アメリカ市民でなく外国人なども受けられる。ただし、トランプ政権の時に作られた法により『生活保護者を受けたことがある外国人』は記録が残り、ビザの延長したり、永住権を新しく申請した時に拒否はされるというので注意が必要だ。すでにグリーンカード持っている人の更新は大丈夫なようだ。

ちなみに日本での『生活保護』の条件を調べてみたところ、『親や兄弟など、家族から援助を受けられない状況であること(親、兄弟、自分の孫の代まで面倒見れないかとの連絡がいく。)』『家や車、財産といった利用可能な資産を保持していないこと(思入れのある住んでいる実家も資産とされ基本ダメ。)』との条件で、日本はとっても受け入れ条件が超絶厳しい。誰でもが一度は躊躇するレベルだと思う。。y( º◊º)y

アメリカの『生活保護の内容』は?
アメリカの『生活保護』はフードスタンプ(食料費補助の手当)の他に、お年寄りや体が不自由など仕事のがするのが難しいと判断した人向けの現金も支給されるSSI(補足的保障所得)や家賃補助(収入の3%くらいの家賃でよくなる)、医療補助(医療費タダ)、通信費、光熱費補助、片親家庭などのサポート、などなど。ここ全部書き切れないくらいの状況に合わせた沢山のサポートがあり、その人の生活状況に応じて、携帯代から光熱費、家賃代、食費の上に、現金サポートなど完全サポートされた生活が送れるのだ。しかも申請も日本より厳しくない。

BOO
アメリカの生活保護は日本と違って、就職口が見つからない若い人でも、お金に困っていたら生活保護は簡単に受けられる。というところがすごい。しかも、生活保護の種類が多く、いろんな状況の人をサポートできている。

アメリカホームレスは『ドラック中毒者&精神異常者』が多い。


では、なぜ生活保護の基準がゆるく手厚いアメリカで、日本よりもなぜホームレスが溢れているのか?ということだが、アメリカのホームレスの人は『ドラック中毒者』『アルコール中毒者』『精神異常者』の人たちが日本に比べると多いという事実がある。

アメリカでホームレスの人たちに多い『ドラック中毒者』『アルコール中毒者』『精神異常者』の人たちは、『社会のルールに縛られるのが嫌で拒否している(薬物中毒で犯罪を犯してしまい社会から逃げている)』『精神異常があり、自力で申請できる力がない、又は知らない』ということでホームレスとして暮らしているのだそうだ。また、退役軍人さんで戦闘の精神的外傷(トラウマ)でPTSDを抱えた人たちも多いらしい。

昔、ホームレスの人の保護をしている人に『なぜアメリカ(ポートランド)はホームレスの人に対して手厚い保護があるのにホームレスの人が溢れているのか?』という聞いた時に、この答えが返ってきた。

BOO
アメリカはホームレスの人が多く『アメリカの生活保護』があまりないのかな?と思ったが、日本よりも生活保護が手厚いアメリカで、実際にホームレスになってしまうのは別な問題があるみたいだな。

日本の社会は、運が悪ければ『餓死』で死んでいく恐ろしさがある。


日本のニュースで、アパートの一室で親子が餓死して見つかったという事件があったのだが、日本の『生活保護』の条件などの厳しさがその悲しい事件を生み出してしまったのだと思う。

日本は、実家など住む家があったりすると生活保護が受けられなかったり、運悪く仕事を転々して仕事をなかなか見つけられない場合でも、条件が合わなければ、『生活保護』受けることができない。また、生活保護を申請すれば、3親等内までの親族に対しての連絡がいくという。人に迷惑かけることが苦手な日本人が一番すくんでしまう条件だ。

BOO
『頼れることができない人』たちの為に生活保護という制度があるのに、『身内に連絡をする』なんてなぁ。。

そんな日本の『生活保護』対する厳しい条件は、いろんな状況の人に対応しきれずに、先進国なのにもかかわらず、餓死で死んでいく人を生み出しているという恐ろしさがあると思う。

また、日本の生活保護は、基本的に『生活保護のお金だけで』光熱費、食費、携帯代など、全部やりくりしなくちゃいけないのは辛いなぁと思う。車もないわけだから、、電車賃もかかるし。(『低所得者向けの団地』もあるしいが。)

BOO
日本の生活保護の制度は、若者に優しくないし『本当に身内もいなくて、住む場所がない人、働けない人』しか申請できない。厳しすぎるが故、、例外があまりないのが辛いな。

日本人はお互いに厳しくする社会『誰にでも人生を楽しむ権利がある』


こうしてみると、アメリカより日本の方が『生活保護』に対する制度は完全に進んでいると思う。条件も優しく、サポートが充実しているのは、日本ではなく断然アメリカだと思う。アメリカだと『生活保護を受けていても楽しむ権利がある』という認識で、若者でもちょっとした次の就職先を見つけるまでの繋ぎとして『生活保護』受けている人たちがいっぱいいるしな。

日本だと、今回のDaigoさんが言っていたような『生活保護』に対して結構厳しい意見が、日本の『生活保護』を厳しくしてるんじゃないかと思う。『生活保護=働かずに楽に暮らす認識』もあるそうだが、ギスギスと不正に目を光らせて、本当に困っている人を助けられなくするよりも、アメリカのように、とりあえず困っている状況だったら気軽に誰でも助けたら良い。という考えの方が、世の中がもっと楽に幸せになるんじゃないかと思う。

BOO
アメリカの『生活保護制度』はとってもゆる〜く受けやすいからなのか、『困ったら生活保護を受ける』みたいな気楽な感覚が、アメリカ人の貯金率が少なくしているかもなぁ。

一生懸命働いている人からしたら、『自分もこんなに働いて頑張っているんだからお前も頑張れ。』というのもあるかもしれないが、、行き過ぎた競争社会でみんな疲弊するだけだと思う。誰でも同じようにうまく生きれるとは限らないのだ。運が悪い時もあるし、生き方が下手な人もいる。日本も、怠けているとか言わないで、困った時に気軽に国がサポートしてくれる優しい国であって欲しいなと本気で願う。

最後に、WWYD? (What Would You Do?,「あなたならどうする?」)というアメリカの社会派ドッキリ番組でアメリカ人が『ホームレスの人に対しての考え方』がわかる動画を紹介↓

お金を払ったホームレスの人が飯も食えず金も取り上げられた時点で、『臭いから理由で』店から追い出すという意地悪をするバーテンダーへアメリカ人がどう反応するかというリアル実験。

BOO
↑の動画の最後に出てくるおじいさんの言葉が神である。( TДT)

おじいさん:『君は人生で厳しい時期に直面したことは今まで一度もないのか?不幸だったことは一度もないのかい?人は誰でも難しい時期に直面するものなのだ。でも私たちはどうにかそれを乗り越えてきた。その時には必ず誰かが手を差し伸べてくれたり、背中を押してくれたりするのだよ。』

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