アメリカ

アメリカ寮に宅配便が届かない!酷いサービスで撃沈した話。

4月 5, 2016

よく「アメリカのサービスはルーズでずさん」と言われますよね。 実際わたしもそう思います。頷きしかない。まぎれもない事実です。今回わたしは、実際に経験したアメリカのサービスを通して様々な文化やバックグラウンドってのがどんなもんで、自国をどんな感じで振り返り、どういうふうに世界が広がったかってのを超具体的にお話します!

『寮の宅配便の受け渡しでトラブル』追加料金払ったのに初日に寝具セットが届かない。

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わたしが渡米最初にあったトラブルが宅配便の受け渡しでした。大学の寮には寝具類が備わってないので、(わざわざ追加料金を払って) 入寮日に間に合うように寝具セットを手配しました。が、その寝具セットがないという事態が発生!!

トラッキングサービスによるとだれかが受け取ったはず。それなのに宅配便の受け取りを担当する事務が「そんなものは届いてない」というのです。わたしは英語がめっちゃ話せません。それなのに到着そうそう、つたない英語で電話をかけたり事情を説明したりと、とても大変でした。大変でしたってもう一言ですまないくらい大変でした。おもに心が大変でした。ちゃんと手配していたものが届いていないだけで ( いまなら“だけで、”と言えますが ) かなり動揺しました。

寮の事務は、「大学の寮生あての荷物が、実際に寮の荷物置き場に届くにはラグがあるからまた確認してくれ」と、何度も何度も確認するわたしに繰り返しました。そのときはまだ暑い夏でしたが、パーカーを二枚重ね着、まるめたバスタオルを枕がわりに、そして冬用のコートを二枚、ふとんのようにかけて寝ていました。そんな状態で毎夜眠るのはほんとうにみじめでした。

ずっとアメリカ宅配便の受け取りができないまま、、一週間がすぎる。。

結局いつになっても、寝具セットが届かないので、大学の留学センターの方にお願いして車を出してもらい、ウォルマートでやっと寝具一式を買ったのは、渡米してから一週間とすこしたった頃です。そして、ある朝、学生寮事務より、

今朝、荷物置き場をみてたら、あなたあての荷物があることに気づいたので至急取りに来てください

とのメールがあったのです。いまさらおせーよ!!! と思いましたし、なんだそれはと思いました。

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それから寮の事務に出向くと、事務員 (というよりたぶん学生のアシスタント) はわたしが一言、「あの、メールをもらって……」と言うやいなや、「あぁ、あそこにあるから。」と手で荷物置き場を示したきり。確認不足を謝るどころか持ってきてすらくれないわけです。

この時点でわたしもかなりキレていて、英語がしゃべれないなりに食い下がりました。「この荷物、いつ届いたんですか!!!」「なんでこんなに届くのに ( ほんとうは気づくのに ) 時間がかかったんですか!!!!」と聞きました。するとその事務員は「今日の朝届いた。」としれっとした顔で言ったのです。

わたしはそこで本当に頭がかっとなるくらい怒りを覚えました。屈辱的でしたし、もっというと傷つきました。嘘をつかれた、それもまったく悪びれもせずに、と思いました 。ほんとうにもう超むかついたし超泣いたし大変でした。

「アメリカはサービスがずさん」とは、よく言われる文言です。事実、わたしも渡米最初に思ったことです。よく言われすぎてて聞き飽きているかもしれない。でもまず知ってほしいのは、その一言の裏にはこんだけの憤りや不便さや涙が!! あるんです!!! 知って!!!!

アメリカ(海外)と日本の接客の違い

だからって、「アメリカ人はこれだから (笑) 日本人はその点偉いしすごいよね!」と言いたいわけでもないのです。確かに日本のサービスはすげえ。マジですごい。なんらかのサービスで困ったこともないし、まして嘘をつかれたこともない。ね!!!いいじゃん日本最高じゃん!!! と言いたくなります。

日本のサービス&ホスピタリティーは過剰すぎる時があって働く人が大変。

でもその分のしわ寄せもあります。わたしは日本のコンビニでバイトをしていたことがあります。時給はちょっと高めで1,000円。それにつられて始めたものの、これが超大変。もうめっちゃ大変。レジを打つだけならまだしも、揚げ物をつくってならべ、タバコやドリンク関係の補充、掃除、商品陳列などなど。レジのお金の補充は金庫を開け閉めするので手続きも煩雑。

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もうやることが多いんだよ!!! 一人でレジ回すのほんとにもう大変すぎて泣ける!!! これらの仕事をこなしつつ、お客さんの動きに気を配ってすぐ対応して、更にはチケットを発行したり切手を買ったり宅急便を送ったり公共料金などの支払いもまかされるんです。

外国人が驚く『日本のサービスとおもてなし』と価値観の違い

わたしは一度、年金の振込をするお客さんに、受領書の代わりに店舗保管用の払込票を渡してしまったことがあります。お客さんも、あれ、この紙、店舗保管用とか書いてあるし、ちゃんと手続きがいってるかと不安に思ってまたわざわざコンビニまで来てくれるんです。

該当の書類やデータ探しなどの無駄な仕事増やした上にお客さんにまで迷惑かけて!!! とほんっとーに怒られました。すいません、ごめんなさい、今度から気を付けます、と言いましたしそう思いましたが、「でもお客さん待たせるなって言うじゃんよー!!! もたもたすんなっていうじゃんかー!!!」とも思いました。

海外と日本のサービス違いは、日本は丁寧だけど心の余裕がない。

お客さんを待たせない、それはとても大事なことだと思います。でも、いつでも即座に反応を求めすぎると、わたしのようにもっと重要な場面で慌ててミスるひとが出てくるはず。そしてもっと言いたいのは、丁寧で正確なサービスを当たり前とする状況はころを貧しく、というか、こころに余裕をなくさせるということです。

わたしは客としてコンビニのバイトのひとにむかついたりイライラすることが多くなりました。「なんでこの店員はわたしがいつもやれって言われているようにパッとレジに来ないんだろう?」、「なんでおしゃべりしたままなんだろう?」、「なんでこんなテキトーな態度なんだろう」と。

ちゃんとレジを通してお金のやり取りさえできたら本当はいいはずです。でもイライラしてしまう。まったく、と思ってしまう。そしてわたしは思いました。


CHIYOKO
やべえ、わたしこれクレーマーとか嫌味をねちねち言ってつっかかるひとたちっぽい。

クレーマーだって自分が働いているときに提供できなくて怒られたサービスを、客になった時には得られなくて理不尽だって思ってこんなキレたりするのかも!? そしてそういうクレーマーの存在が、過剰なサービスを従業員側に企業が強いるきっかけになっているんだと思うと、すっげーこれは絵に描いたような悪循環!!! やべー!!!

アメリカのサービスもどうかと思うが、こうやってなんというか、そこそんな重要? みたいなところでこうするべき! こうしなくちゃ! こんなのできて当たり前でしょ? って首絞めあってみんなが息苦しくなるのもなあ……と思いました。難しい!!!

その国の文化と価値観が違う様々人たちをそのまま受け入れることが差別のない世の中になる。

いろいろ考えていると、最初は、「うわ、もうアメリカはマジで本当にサービスがずさん!!これだからアメリカ人は!!!」と英語を聞くだけでムカムカ、アメリカという国も人も全部嫌い、早く日本に帰りたいと毎晩泣いていたわけです。けれども、


CHIYOKO
でもさ~日本でもこんなんあったよな~……そんでそういう行き届いたサービスってのも全体のシステム含めると一概にいいとは言えなかったよな~

と考えを改め、つーかあんまり悲しくてアメリカ人に対する差別心まで生まれてきてたけど、あれは完全にやり場のない怒りと傷ついた衝撃で出ちゃった気持ちだな、差別ってこんなふうに生まれるのか!!! と発見がありました。

アメリカっぽい、本質的ではないようなところでは手を抜く、給料分しか働かない、そういう考えや姿勢も必要だし、日本のように、できるところは限りなく丁寧に、給料分は働かなくちゃ、ってか給料分以上に働けよ、そういう姿勢もないとだめだし……でもすげぇ対立するんだけど表面上は!!! うおおおおおおおこの世に正解なんてあるのかー!?!? 無理じゃない?? 世界こわい……ってこういうことをいうんだよ!!!

よく耳にするような「留学を通して、様々な文化やバックグラウンドをもつ人と関わり、改めて自国のことや自分のことを振り返る良い機会になったし、自分の世界もまた広がった」てこういうこと!!! 世界広がったけど超こえーよ!!! こんな難しい問題、うまく折衷してそれでもよりよくしていくのってほんとどんだけ大変なんだよー!!! っていう雄たけびだから (わたしにとっては )!!! っていうことです!

具体例を交えて話すことの重要性と、よく言われる言葉の裏にどんだけいろんなひとのいろんな経験が隠れてるかっていうことと、サービスのあり方やサービス業に従事する際の心がけってもうめっちゃ複雑でむずいよっていうことを伝えたかったです!以上!

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