日本に帰ると、マイルドヤンキー系ねーちゃんがカフェをオープンさせていた。
もう3年ぐらいになるんだが、『こんな田舎できっとすぐに潰れるだろう。』と思っていたが意外と長く続いている。しかも本人はいたって適当。ここだけの話、冷凍食品を出し続けているが潰れていない。なぜなんだ。。
不思議でしょうがなかったので、日本にいる2週間、彼女のカフェが田舎で続く理由をアメリカのポートランドのカフェと比べて考えてみようと思う。
田舎の『普通カフェ』が続く謎。
ねーちゃんのカフェは、田舎の市街地にある。
なぜか田舎のわりにお菓子屋多いという現象があるが、カフェ自体は、田舎だけあってそこまで多くもない。
ねーちゃんのカフェも同じような感じで、インスタグラムでバズることもなければ、立地がいいわけでもないし、Googleマップさえ載っていない。
ポートランドは『カフェ』が多いのにすぐに潰れる。
逆に私の住む町、ポートランドはコーヒーが有名だけあってカフェが多い。
しかも、有名なバリスタが世界中から集まりコーヒーも美味しいし、センスもいい。コーヒーだけのために来る観光客だっているくらいだ。
しかし、1年以内でつぶれるコーヒー屋が後をたたないのがポートランドでもあり、激戦と言われれば激戦だが、美味しいカフェが潰れるのは不思議でしょうがない。
コーヒーのメッカだって、人が多くいても、カフェが長く続くとは限らない。
突然来た!!『婚活パーティーのチラシにまさかのヒントが。。』
やっぱり納得いかない。ポートランドのすげー美味いコーヒー屋はすぐに潰れるのに、うちの田舎のコーヒー屋がまだあるとは。。
不思議に思っていたある日、近所のおっちゃんが実家にお茶飲みにやってきた。
『BOO、婚活パーティーなんかどうだね?』と2−3枚の婚活のチラシを置いていった。アメリカ在住だというのに勧めてくるおっちゃんの『人の事情、全部無視スキル』もすげーと思うが、そのチラシで目を疑った。
実は、公民館のような『カフェ』になっていた。
早速、ねーちゃんに問いただしてみると、『うん。市役所の人に場所を提供してくれって言われてさぁ。』というやる気がない返事が返ってきた。
そーいえば、ねーちゃんはカフェの以外の仕事が忙しそうだった。商工会などやゴルフなんかも謎にやっていて副業のカフェなんかよりコミュニティ活動の方が忙しそうだったのだ。
その結果、役場の人や銀行の人などが、ねーちゃんに会いにミーティングに来たり、場所を提供をお願いされたりして『ここは公民館かい!』というくらい、可愛いカフェに勢い堂々とおっさんたちが入り浸っていた。そのうち避難場所に指定されそうな勢いだ。
結論『東北の田舎コミュニティが強い!!』人脈があれば潰れない。
結局、ねーちゃんのやる気ないカフェが3年以上も続き、ぼちぼち人が入っていると言うのは、地域に根付いた『強いコミュニティ』を持っているからというのが大きな理由だと思う。
また、もう一つ大切なことは、カフェ経営以外に収入があると言うことは必須であり、カフェで金儲けを考えた途端、それはもう居心地のいいカフェではなく悪循環で人は離れていくばかりだ。
そいうことを考えると、カフェ経営そものもがお金目的に向いてない商売で、カフェ運営を本業にしないことが鍵なのだと思う。そして、これが恐るべきマイルドヤンキーの正しい使い方なのかもしれない。