年越しにポートランドにある『ゲイバー』に行ってきた。
毎年、風呂に入って一年を振り返えりながら年を越す。というルールがあるのだが、友人がどうしても2023年中に滑り込みで彼氏を作りたいという願いを叶えるために行ってきた。
いざ『年越しのゲイバー』に潜入っ!!
近所にあるゲイバーに行く途中、『私、ゲイじゃないけど追い出されないのか?』と言う疑惑が湧き上がってきた。日本のゲイバーは女性お断りのところもあるからだ。
隣にいる陽気な男に聞いてみると、『何言ってんの!!男も女もゲイバーはウエルカムのよっ!ハハハハ。』と軽くあしらわれたが、逆にもっと不安になった。
夜10時、、長い行列ができていた。
大晦日の夜10時ごろ、いざ、店に行ってみると店の外まで行列が並んでいた。
私もちゃんと入り口で並びながら、初めてのゲイバーにキョロつく。友人は男探しでギラついていた。
特別入場料10ドル!!『猫のスタンプ』を押される。
入り口には、スパンコールのおねーちゃんがいて、『10ドルだよ。(現金のみ)』と言われる。
入場料がいるバーなんて聞いたことがないから『これは帰りに返してくれるデボジットみたいなもんだ。』と思い込むことにして払ったが、帰る時にデポジットは戻ってこなかったので『スペシャルの入場料』だったらしい。
デポジットと思い込んだ10ドルを払い、IDを見せると、猫のスタンプを押してくれた。これで中に入っていいという許可証になったらしい。
ドリンクを注文っ!!店員さん大忙しっ。
中に入ってみると、客で埋め尽くされたパーティー会場状態だった。
背が低い私は、アメリカ人たちの背越しに何も見えず遭難しかけ、友人まで見失った。
白人だらけの中でアラフォーの小さいアジア人は、どう見ても母ちゃんとハグれたキッズだったと思う。
人混みをかき分け、酒を頼むバーまでたどり着いたのだが、そこにはフル回転で酒を作りまくるバーテンダーたちがいた。
50人以上の客をバーテンダーは3人だけでさばくのは、もはや鉄人の技でしかない。
見失ったと思った友人が、私のジンジャーエールを頼んでくれていた。
あの修羅場をかき分けて、爆音の中で注文できる勇気がなかったのでありがたい。
『ダンスフロア』は異空間だった。
ジンジャーエールを片手に奥の方に進むとダンスフロアがあって、人々が踊りまくっていた。
この光景に『アメリカの映画で見たことがあるぞ。』と完全に観光客になっていた。しかし、ここはアメリカだ。アメリカ人は自分にしか興味なく、私が呆然と突っ立ってガン見していようが誰も気にとめない。
そして今日の任務を忘れてはいけない。『今年中に男を捕まえる』という友人の責務を遂行しないといけないのだ。
とモジモジし始めたので、友人の『変なダンスでセキュリティーに追い出されたというまさかの黒幕史』にジンジャーエールを吹き出しそうになったが、『今年最後だから時効だ!』と無理やり励まして戦場に行ってもらうことにした。
彼を送り出した後、私はふと我に帰った。
『変なダンスでバーを追い出される』が本当ならば、完全に私も対象者だ。過去に変な踊りをして友人に動画に撮られてしまった実績もある。
気を引き締めた私は、うっかり変なダンスをしないように、舞台で踊るドラッククイーンたちを目で学ぶことにした。
一心不乱で踊る友人『求愛ダンスが始まる。。』
どんどん、踊りはヒートアップしていく。ケツを他人の股間に擦り付ける過激なダンスもしていたし、ディープキスをしまくるカップルもいた。そんな状態に、最初はモジモジしていた友人も気が狂ったように踊りまくっていた。うまく写真を収めれなかったのが辛いところだ。
これは『もう異空間だしなんでもありだな。』そもそも誰も自分を見ていない。ということで自分も適当に踊ることにした。アメリカにいると、異次元の人種が多くいて、人目が気にならなくなるというのはこういういうことだ。
恋に溺れた友人を置いていく決意!!!するが、、、
しばらく踊ること数十分。ふと友人に目をやると『出来上がっている2人』がいた。
友人は、変なダンスで男をゲットするという『年越しミラクル』をやってのけたらしい。
もう私の役目は終えたと思い『私は先にウーバーで帰るね。風呂入らんといけんしな。』とひとりで帰ることにしたのだが、友人は『待って!!私も帰るよ。』と言てきたが、『え!いい感じじゃん!せめて、あの男と年のカウントダウンしなよっ。電話番号ゲットした?』とかなんかで押し問答になったのだが、結局は一緒に帰ることになった。
なんか『宇宙人の惑星』に来た感じだった。
せっかくいい感じだったのに、、邪魔しちゃったなぁ。。と思い、友人に謝ったら『いいのよ。いいのよ。私ってなんかシンデレラじゃない?ウフフ。電話番号も渡したしね。今までこんなこと一度もなかったからビックリよ。』といいながら、11時45分ギリギリに家路に着いて風呂に入れた。
年が明ける寸前の夜道には、私たちの恋バナのキャピキャピ声が響いてすげー近所迷惑だったと思う。
追記:出会った彼は元女性だったという衝撃の事実と彼らは破局してしまったようです。合掌。