今回のカナダ旅行は『お前、本当についてねーな。』と同情されているかもしれない。
しかーし!!カナダ2日目からは運が絶好調だった。
カナダ観光といえば、島になっている有名公園『スタンリーパーク』をチャリで一周するというのが名物だ。私的には1日観光できる日がこの日しかなかったので早速チャリを調達することにした。
ホテルの『無料チャリ』が早い者勝ちのはずが、、まさかのフライングの罠。。
1日目に泊まったホテルでは、『無料チャリ貸し出し』というサービスがあった。
ホテル宿泊者にチャリ無料とは、なかなかオイシイ。
前日の夜、イケメン受付に『チャリのレンタルは早ものがち。朝10時から予約を開始するよ。』と言われたので、早朝から待ち構えて朝10時ぴったりにフロントにいくと、受付のおっちゃんが9時ごろに来た団体客にチャリ全部貸したという事態に。。
デマを広めたイケメンが悪いのか、、早めに貸してしまったおっちゃんが悪いのかわからんが、、
路上にあったチャリは『ネットがないと借りられない。』焦りまくる。
『もうジタバタしてもしょうがない』ということでチャリ探しからスタートすることになった。
実際、私には奥の手があった。それが、路上に並んであったレンタルチャリだ。
と余裕をぶっこいでいた。
しかし、チャリ難民の私は同時にネット難民でもあった。
『Tモバイル契約者ならカナダでもネットが使い放題』という噂を信じていたら、外では全くネットが繋がらなかったのだ。
そして今、、ネットがなければチャリンコの路上レンタルもできない。負の連鎖にハマってしまった。
もう路上レンタルは諦めて、近くのレンタルチャリ屋さんにいくことにした。
ホテルから徒歩15分というビミョーに遠い距離にあり、レンタル屋に着く頃には体力消耗していた。
しかし値段を見るとビミョーに高い。3時間借りて50ドルから35ドルって言われたし、ちゃんと具体的な価格を教えてくれない。なんか怪しくね?という思いが勝ってしまいここでもチャリをゲットできなかった。
運命的に見つけた『穴場のチャリ屋』の親父との奇跡の出会い。
結局、チャリ難民のままホテルに戻ってきてしまった。
あらためて近くを探してみると、徒歩2分の場所に『サイモンの自転車屋』という黄色く目立つを発見。私としたことが、完全に『灯台下暗し』だ。
しかも、堂々と値段が書いてあるところに男気を感じる。その上、サイモンに挟まれている寿司屋の存在に懐の深さを感じるではないか。
店の中に入ってみると、サイモンらしき男性が忙しそうにパタパタ働いていた。
私の前にもおばあちゃんと娘らしき女性がチャリを借りていて、サイモンはおばあちゃんにヘルメットを装着してあげていたところだった。『私には、もうサイモンしかいない。』と固く決意し、サイモンから自転車を借りることにした。
サイモンは想像以上にワイルドだった。
私の足が大人用一番低いタイプでも届かない豚足ということを知って子供用のチャリを貸してくれたし、無駄によろつく私にヘルメットと携帯ホルダー、チャリ用の鍵も無料で貸してくれた。
そして『よし!お前行ってこい!』ってケツでも叩かれそうな勢いで送り出された。サイモンは少々荒々しいが優しく手際がいい男。それがサイモンだ。
とサイモンに送り出され、『スタンリー公園』に出発だ。
『バイクの神様との出会い!!』金魚のうんこになる。
勢いよく飛び出したものの、私は豚足の上に方向音痴だった。
サイモン屋のあたりでタバコを吸ってた兄ちゃんに『スタンリー公園ってどっち?』と聞くと、超細かく道順を教えてくれた。その後、わかったふりして『ありがとう!』と全然違う方向に行く私をみかねてバイクで誘導してくれた。
信号が赤になるたびに後ろを振り返ってくれて『こっちだよ』と教えてくれること3回。私は金魚のフン状態で彼についていく。
『最高潮に楽しくなる!』スタンリーパークの海沿いを一周する。
カナダ市内をチャリで走ること10分くらい。スタンリー公園は意外と近くにあった。
近くまでいくと、観光客が一列でサイクリングコースを走っているので迷うことはない。バイクのお兄ちゃんの金魚のフンになった後は、団体観光客の金魚のフンになれたので迷わずにすんだ。
チャリで1時間。スタンリー公園の海辺を一周したのだが、控えめに言って最高だった。
チャリでも楽勝な平面な道。右を向けば海が見える。
私はこんな絶景のサイクリングコースは今までに走ったことがない。有名すぎる観光地てことで、あまり期待してなかったのだがスタンリー公園にだけはもう一度行きたい。
結論:なぜか騙されても怒れない街。それが『カナダ』だ。
2日日のカナダ旅行でわかったことは、アメリカ人と同じようにカナダ人のいうことも100パー信じてはいけないことだ。
しかし、カナダ人の優しさに触れて『ああ、なんでワーホリをカナダにしなかったんだ。。』と後悔するくらいカナダ人の魅力にハマっていった。
バイクの兄ちゃんだけではない。サイモンも、ホテルの受付の兄ちゃんも、うっかりチャリを貸したおっさんも、アイスクリーム屋のおねーちゃんも気さくハッピーに生きていたことが印象深く、カナダっていい街だな。おい。というイメージしかない。