アメリカ

アメリカ『ヒッチハイク事件』で人生が狂い始めた男の懲役57年の結末。

1月 26, 2023

アメリカでのヒッチハイクは、死を意味する。

アメリカでヒッチハイクが危険だとよく言われているが、今日は、ある1人のヒッチハイクの青年が、女性を助けたことで一躍ヒーローになり、その後、転落人生を歩むことになった話をしようと思う。

結果的に、自由を愛しヒッチハイクをしていた彼は、57年間刑務所に入らないといけなくなるのだ。

BOO
この男の転落人生(実話)は、最近ネットフリックスで映画化で話題になっているが、かなりの違和感を感じる。

ある日、ヒッチハイク中のヒッピーな青年が女性を救う出来事がニュースに。


[ 当時の出来事を地元の記者に説明する様子。この映像はYoutubeでも公開されいた。 ]

2013年のある日、ヒッチハイクをしていた男、カイ(↑動画でインタビューされている男)は、ヤバい男に女性が襲われそうになっていた時に、持っていた斧で犯人を殴り、女性を救う。(犯人死亡)

ヒッチハイカーカイ
俺は、ヒッチハイク中で、犯人の車に乗っていたんだ。その時に犯人は、急に14歳の少女をレイプしたと語り出した。俺はおいおい。やべえよ。冗談か何かだろ。。って信じてなかったけど、、犯人は、俺はキリストだからなんでもできる。と言い凶暴になり、そのまま車を突っ込で負傷させて、さらに現場で助けようとしていた女性に襲いかかっていたので、僕はバックの中に入ってた斧でスマッシュ!スマッシュ!スマッシュ!って殴ったのさ。マジでヤバい男だったぜ。
インタビューアー
女性は、あなたが命の恩人だと言ってますよ。
ヒッチハイカーカイ
こういうことがおきるから、ヒッチハイクは危険だとみんなに言われるけど、むしろ俺がここでヒッチハイクしていて助けられてよかった。

彼は、最初にインタビューの前に『どんな間違いしても、見た目や年齢やサイズは関係がない、価値がある。誰も奪うことができない。』と謎の心情をいってからインタビューに答えている。そこがまたヒッピー青年らしいが、結構、イッっちゃっている。

この動画は、たちまち話題を呼び、YouTube で 700 万回以上再生されることになり、彼は、一躍ヒーローとして有名人になるのだ。世間にとっては、たまたま放浪していた彼が、偶然にも女性を助けた。というストーリーと彼の無鉄砲な天然キャラが見事にツボったのだ。

BOO
彼が人気になるものわかる。愛されるべき純情なバカ。という感じがする。

一躍ヒーロー!!としてメディアに取り上げられる。


[ 当時のメディアで歌を披露するヒッチハイカーカイ ]

もちろん、メディアは、バズった彼を放っておかなかった。

彼を『天然物のヒーロー』として、テレビ局やメディアで取り上げ、全米でも一躍有名人として、お笑いショーや、ライブショーなどテレビ出演など引っ張りだこになっていった。

アメリカ人は、彼の飾らないそのままのキャラに『彼の持つエンターテイメント性』を見出していった。

BOO
彼は一般人だったのに、全く動じてない感じがすげーなと思う。

人気絶頂期に『弁護士』を殺害した容疑で逮捕。


ヒッチハイカーカイは、また世間を騒がすことになる。

なんと人気絶頂の時に、彼は『弁護士殺害した容疑』で逮捕されることになったのだ。メディアは一転、『ヒーロー』から『殺人鬼』へと報道した。

事件は、当時73歳の男の弁護士が、ベッドで下着と靴下だけを身に着けた状態で死亡しているのが発見されたことから始まり、その後の捜査上で浮上した『カイ』が、犯人ということで逮捕されたという出来事だ。

カイの言い分によると、殺害された弁護士とカイは、カイがヒッチハイクでニュージャージーに向かう途中、車で拾ってくれ、2日も家に泊めさせてくれたという。

しかし、2日目の朝、カイが目覚めた時には、顔に体液が付着していて、裸の弁護士が上に乗っていたんだそうな。その後、彼と闘争、揉み合いになりながらもカイはそのまま逃げた。と話している。

彼は、まさかも闘争中に彼が亡くなっているとは知らなかったそうだ。

BOO
仲良くなってすぐに、知らない人んちに行くところがカイっぽいというか。。ヤバい匂いしかしないだろ。

『薬レイプの正統防衛』を訴えるも、裁判は有罪判決に。

カイは逮捕されてから、法廷に持ち込まれるまで、彼は 6年間待たなければならなかったという。そして、カイは『薬を使った性的暴​​行』の正当防衛と主張したが、裁判所は、弁護士を殴り殺した罪で『第 1 級殺人罪』の懲役 57 年の刑を言い渡されることなる。

BOO
カイは逮捕されてから、判決が出るまで6年待ち、そして、懲役 57 年の刑の判決が出ることになる。。

『ヒッチハイカーカイ』の幼少期は?

人生でこれだけ浮き沈みの激しい彼は、どんな幼少期をおくったのか。

調べてみると、カイはインタビューでは、生まれはウェストバージニア州と語っていた。兄弟も親もなんにも持ってないよ。と答えていたが、実はカナダ出身で1988年9月3日生まれ、母も父も存在したのだ。

そして、カイの主張に反して、彼を心配している家族がそこにいたのだった。特に父親は、『カイを見捨てません。』とインタビューで答えていた。

カイの父親がいうには、『カイの幼少期は、彼は18歳になるまで治療施設にいて、本当につらい人生を送っていた』のこと。一部の話によると、カイは母親から、暗い場所に押し込められるなどの虐待を受けていたという話もあって、母親は否定しているが、一部の声では批判があがっている。

BOO
カイは、家族について一切インタビューで答えてない。どちらにしても彼にとっては、語りたくない幼少期だったようだ。

メディアの『手のひら返し』が異常に恐ろしい。

カイが逮捕されてから、メディアは『ヒーロー』から『殺人鬼』へと騒ぎ立てた。

私は、カイが殺人鬼だったという報道よりも、メディアの手の裏返しの方がよっぽど奇妙で恐ろしく感じた。ある意味、メディアが彼をアメリカ人の好むヒーロー像に仕立て上げ、彼の人生を狂わせたきっかけを作ったのじゃないかと思うほどだ。

ここからは、個人的な意見だが、彼のインタビューから感じ取るに『カイは一貫して何も変わってない』ように思える。彼は、生き方が下手で、社会のルールにもうまく適用できない、子供がそのままの大人になった感じで、初めから何一つ変わってない。

前に、アメリカでホームレスの人や放浪者と話す機会があったのだが、その人たちに共通しているのは、正義感が強くて、お金にも執着なし、物欲もないが、変なこだわりも強いがために、社会ルールにうまく従えない。そして、感情コントロールが下手で感情のまま動いている。その日暮らしで生きていて、『生き方が異常に下手』な人が多かった。

BOO
きっと、カイもその1人で、メディアが勝手に『完璧なヒーロー』に仕立て上げ、彼に期待し、世間が勝手に絶望したのだ。

ネットフリックスで、またもや『モヤモヤ』する。

前に↓記事で『殺人鬼ジェフリーダーマ(実話)』のネットフリックス版で、モヤつきを書いたが、今回のドキュメンタリー『ヒッチハイカーカイ』も胸クソ感が取れなかった。

実話が元になっているのに、その出来事の本質まで踏み込もうとせずに、ただ面白く展開を作っているだけの『糞ドキュメンタリー』で終わっている。

こんなに書いておいて、ネットフリックスのドキュメンタリー映画のおすすめはせん。いう結論になってしまったがこの話を知るきっかけになったのでよしとしようと思う。

BOO
ネットフリックスの実話からのドキュメンタリーって、常に『安定の糞』だわ。

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