日本人がアメリカに来て、最初にカルチャーショックを受けるのは『接客対応』の違いだと思う。
渡米当初は、アメリカでの接客は『目が点』になることもしばしばだったが、慣れてくるとアメリカの接客の方が生身の人間同士って感じで、健全に思えてくることさえある。
ということで、今日は日本と違うアメリカの接客の文化の違いを紹介。

アメリカでは、失礼な客は『フルシカト』文化。
アメリカでは、失礼な客はフルシカトされ、客としてみなされなくなる。
『お客様は神様』とか『客なら丁寧に扱われるのが常識』という考えが全くないために、めんどくさい客は、当然にフルシカト対応が普通なのだ。
昔レストランで、アメリカ人と働いていた時に『BOO、失礼な客は必要以上のことはしなくていい。なんかあったらすぐにマネージャーを呼べ。』と教えてもらっていた。

アメリカでは客も売る側も同じ立場な意識。
アメリカでは、なぜクソ客をシカトするのか?という疑問だが、アメリカ人からしたら『こっちだって人間だ。私にも客を選ぶ権利はある。』という感じだ。
さすが権利の国の答えだけある。お客様は神様どころか、客も接客側もみんな人間だ。人間的なマナーができなければサービスを受けられないのが当たり前。という認識だった。
アメリカでは、客側もマナーを求められる。
そんなアメリカでは、客側へ要求するマナーも多いと思う。
アメリカで客側の最低限マナーとは、レストランで、『ハロー!ハーワーユー?(こんにちは!調子はどう?)』と店員に挨拶されたら『ハロー!』とニコッと笑うのが一般的だし、チップも20%は払うのが普通である。(15%以下だとサービスに不満があるともされる)
逆に、店員からの挨拶をシカトしていると『何こいつ?』と『クソ客』認定されて、自分から声をかけない限り、一生シカトされることになる。まー、最初にシカトしたんだから、こっちもシカトする的な考えだ。

マナーの悪いアジア人は、裏でかなり嫌われていた。
ぶっちゃけ、レストランで働いてた時に『客側のマナーがないアジア人観光客は避けられていた。』というか、嫌がられていた。
アメリカでは、チップがあるためにウェイトレスの担当する席は決まっていたのだが、観光ぽい英語ができないアジア人がテーブルにつくと最低限の接客しかしてなかったし、明らかに接客態度が違っていた。
それは差別じゃないのか?と一瞬思ったが、客側も最低限のマナーを知らない客だったからでもあったのだ。
よく、アメリカに来たばかりの日本人が『差別された!』『アメリカ人の接客が悪い!』と怒っている人がいるが、よく聞いてみると『チップも少ない』&『挨拶もしない』&『お礼も言わない』というアメリカではクソ客認定される要素も持っていたことが判明したりする。

日本でも『お客様は神様』はもう無理がある。
日本に帰れば、どんなに不機嫌そうして挨拶しなくても、一方的に丁寧な接客を受けられることに感心したりする。
その一方で、『なぜ、すべての人に対して、こんなに丁寧な対応ができるのだろう?心と体が裏腹になることはかなりのストレスを抱えているのではないのか?』と心配になったりする。
そして、日本でも接客業の人手不足が騒がれている中で、『客が神様』という考えは徐々に破壊しないと、少ない賃金で、精神的にも一方的に犠牲を要求される接客業を誰もやりたがる人がいなくなるだろうと思う。

『空気を読め!!客は神様の思考』は、アメリカでは損する。
最後に、アメリカでいい接客を受けるには『やってほしい事は、はっきり丁寧に伝える。』ことも重要だというこということに気づいた。
ありえないミスをしまくる人が多いアメリカ社会の中で、『言わずとも先回りして客のニーズを叶える日本の接客』なんぞ存在しないので、しっかりと要求することも必要なのだ。そうしないとそのままにされてしまう。
例えば、会計が間違ってた時『あれ?これ間違ってるようだけど確認できる?』としっかり言えば、『あ、ごめん間違ってたわ!』の後『オッケー。直してくれてありがと!』とあっさり言っておけば、『お詫びになんかサービス』してくれることもある。
また、アメリカでは、相手の細かいミスをネチネチとがめたりするのも良くない。『お前もミスするだろ?ミスはするものだから、しょうがない。』という考えだからこそ、サービスが一向に改善しないのもあるし、大きなミスはきちんと戦わないといけないこともあるので、マニュアルにはないどこまで許せるか人間力を試されるのである。
