最近、週2程度で楽しく働いていた『フードトラック(屋台)』を辞めた。
元々、知り合いのアメリカ人が最近やり始めた『フードトラック(屋台)』で、普段パソコンとしか話していないので、気晴らし程度にわちゃわちゃ楽しく働いていたのだが、最終的には、私がブチギレてその場で辞めるという結論となった。
ちなみに、私は超お調子者でいい人ぶり症候群。>相手が調子に乗る(仲良くなって遠慮がなくなる)>私がブチギレて見捨てる。>相手も逆ギレする。
そういうローテーションを今まで繰り返してきたのだ。今回もまた同じローテーションという自分が全く成長していないことを愕然としながら、読者にドン引きされるために書きたいと思う。
次々に辞めていく人たち。。週4に働く羽目に。。
知り合いが始めたばかりのフードトラック、誰か働ける人がいないか?ということで、私は『週2だけならオッケー』という条件で、気軽に働いていた。オープンしてまだ3ヶ月のうちに新しく来た彼の知り合いの友人たち2人が、なぜか急に辞めてしまうという現象が続いていた。
知り合いから聞くと、『持病の精神疾患が悪化した』とか『遠いから来れなくなった』とか自己都合で人がいなくなるので、『まー大変だなぁ。いい人を見つけるのは大変だよなぁ』ぐらいしか思ってなかったのだが、結局働いているのは私だけになり、そのしわ寄せは私にも回ってきた。
フードトラックでも、調理をしながらの接客の一人体制は、地獄だし無理がある。そもそも、彼は要領のいい方ではなく、常に優先順位がめちゃくちゃで客を待たせて、モタモタしているタイプでもあったので、こりゃ、やばいな。。と思い、私は絶対に言ってはならない一言を放ってしまったのだ。
今考えりゃー、山ほど仕事が溜まっているのにバカにも程があるし、お調子者にも程がある。
しかーし、その瞬間から一向に人探しをしている様子が見えなくなってしまったのだ。
私は完全に焦っていた。一向に人探しの焦りが見えない知り合いに、人探しを押し迫ることにした。
そんな言葉を軽々しく発し、帰り際の私を愕然とさせた。こんな低賃金のフードトラックで『レジ係』すらまともに雇えない男が、日本人寿司シェフだとお。。そもそも、ポートランドには日本人すくねーし、、ビザもどうせサポートしねーんだろうが。。私がうっかり者なら、彼は本当の大バカものだ。
やべぇ。自分の人生の中で責任もないフードトラックが本業になりつつある。それが本当に恐怖でしかなかった。そして、家に帰って溜まった仕事をしながら、たまに猫に癒されつつ、恐怖に震えていた。
そして案の定、当然のように『来週は週3(火水木)で働いてくれるかい?』などというメッセージが来たので、
というメッセージを振りながら、遠回しに『お前、早く人見つけろ。わしも限界だ。』という無言の圧を送った。その言葉に、彼はそっこーで友人という助っ人を頼んでいた。
彼に同情して甘えた言葉をかけたらもっと甘えて何もしなくなる『優しさつけ込み型タイプ』だと判明したので、これから、彼に対しては『いい人キャンペーンを終了』することを胸に誓った瞬間である。
当日も15分も遅刻してて、待ちぼうけをくらう。
しかし、前回の『いい人キャンペーン』は、思った以上に爪痕を残してしまっていた。
そして、、今週だけだ!今週だけ!と言い聞かせながら、いつもなら働かなくていい日に出勤したら、彼はいつも通りに遅刻してきた。そうだ。これが、『いい人キャンペーン』の残像である。
唯一のフードトラックの鍵を持った知り合いは、常に遅刻しやがるのだ。
その結果、朝の時間にブラブラ暇を持て余すことになる。この時点でフツーはキレているだろうが、私は真の馬鹿者なので、遅刻してくるくらいなら腹が空いているだろう。と彼のためにコーヒーやら肉まんを買ったりしながら、呑気に待ってしまっていた。ドリーマーなヒモ男の為に生活費を稼ぐ女だ。
そして、有名人でもない彼は悪気もなく、遅刻するのが普通になってしまった。(待ってる間は、当然に無給。)
肉まん出待ちからは、もう彼は普通に遅刻するのが当たり前になってきたので、『あいつめ。肉まん食うためにわざと遅刻してんじゃねーか?』というただの食いしん坊説も出てきたりしていた。
そして、時間のない中で無理やり頼まれて入った日にも、当然のように彼は遅刻してきた。『こんな待ちぼうけを食らう暇が時間があったら、溜まってる仕事ができたわ!』と、こうしていい人キャンペーン終えた私の永久不滅怒りポイントは加点していくことになった。
今考えると、毎回遅刻するのが決まってるんだったら、私に鍵渡しておくとかさー、私にもっと遅くきていいよ。とか対策とれや。とマジで思う。
『もう決まった日』しか働けないということを伝える。
ダメだ。このままじゃいかん。ちゃんと『いい人キャンペーン離脱のお知らせ』を告げない限り、私は一生、肉まん持ちながら出待ちし続け、知らずうちに人生の半分をフートラに捧げる事になる。。新しい人もまた、すぐにやめてしまう可能性がある。そして、また断り切れずに同情してしまうだろう。ちゃんと断って釘を刺して置かなければならぬ。
私は完全にちょーイライラが溜まっていた。そして、その怒りに任せて、いつも通り悪気もなく遅刻してきた彼に、私の時間は無限にあるわけじゃない宣言を発令する事にした。
口うるさく細かく指摘し『姑』してしまった知り合い。
その瞬間から知り合いは、明らかにイライラを抑えているような感じだ。私もちょっと悪かったなぁと思いながら、、どうすることもできなかった。
いつもなら、ちわ話をしながら、わちゃわちゃと準備をするのだが、彼は完全にイラついている。触らぬ神に祟りなし。だと、お互い無言のまま、遅れている準備をし始めた。そーとー気まずい。
そして、その日は、運悪くタブレットに予約の注文が入っていた。
しかし、遅刻してきたので準備ができておらず、作る時間が5分でできるかがわからなかったので、知り合いに『注文受け入れ』or 『受け入れ拒否』どっちか聞いたところ『注文受け入れろ』と返事だったので、そのまま画面の『注文受け入れボタン』を押したのだった。
しかし、その数分後に『注文受け入れボタンを押すなよ。作る時間が5分しか無くなっただろうが。』と愚痴られる。じゃー、聞いた時にすぐに言ってくれや。。そもそも自分が遅刻してきて、時間がないのはテメェのせいじゃねいか。。という心の声を押し殺し、『OK』と言った。この時点で、怒りメーター急上昇である。
それから、味をしめたように彼は口うるさい姑していった。私は、台所で虐められる義嫁という感じだ。
嗚呼、、これが噂のマイクロマネージメントか。。まーいいけど、不機嫌すぎるわ。。
その後もビミョーーーーーーーーーーーーーな、小姑のような指摘が続く。。
『はい。ここで爆発。』
そして、私の心の悪魔がささやいた。
この悪魔の声にアボカドを握りしめながら、止められない今までポイントで溜め込んできた怒りは沸々と湧き上がってきた。もう誰にも止められない。私のポイントカードは永久不滅なのだ。
急に怒った私を見て知り合いは、ちょー目を丸くしていたが、もういい人キャンペーンは、もう大昔に終了しているんだ。こっちの悪魔が本来の私だ。しかーし、そういう時に限って、ニコニコした客がやってくる。
客は何も知らない。客に嫌な思いはさせまい。となんとか笑顔で注文取ろうとすると、知り合いも私の態度に頭に来たようで、注文を取ろうとする私をやめさせて、
と言ったので、『こんなところで誰も働きたくないよ。だから、みんな辞めるんだよ。』と捨て台詞を吐き、帰ってやった。なんだか、スッキリして、不滅ポイントは完全に消化できたと思う。帰宅後、無心ですぐに溜まっていた仕事をやって、ちょースッキリした。
常に『いい人ぶる』と永久不滅ポイントが貯まる。
家に帰って、怒りに任せて溜まっていた仕事をし終わると、後悔の念が押し寄せてきた。
嗚呼、キレて辞めてしまった。。私は、社会で適応できない完全なクソニートあるあるじゃねーか。
ただどこか、お互い『働かせてやっている。』と『働いてやっている。』のズレがあったのかもしれない。私が金のためにやっていたら、永久不滅ポイントも彼の理不尽な不機嫌さも全て飲み込んで、『イエッサー!』とブラック企業の兵隊のようになれたのかもしれないが、私は頼まれて気晴らしにやっている位の感覚しかなかった。
ただ、お金をもらって働いている以上、常に仕事を見つけ慌ただしく働いていたし、やり方の注意はちゃんと素直に従ってきた。
しかし、なぜか今回だけは、素直にきゅうりとアボカドの切り方の注意を飲み込めなかったのだ。
多分、肉まんで作り上げた『怒りのポイント』が不滅だったからに違いない。
怒りのコントロールは必要だが、でも辞めて良かった。
まー、世間の日本人からしたら、『BOOよ。金もらってんだから、それくらい耐えろ。』と言われるかもしれないし、急に怒って我慢がないのが私の悪いところだったなと思う。
知り合いも、いろいろ疲れが溜まっていたのかもしれないし、怒りに任せないと辞めれなかった自分にも落ち度があったし、遅刻野郎に肉まん持って出待ちは、完全に良くなかったと反省。
その後、私のクズストーリーをアメリカ人たちに話したら、『それはやめてヨシ!』と軽快な承諾の返事をもらって気が楽になったのだ。
そもそも、フードラ激出勤のせいで、他の仕事に支障が出ていていたのだ。だから、辞めるきっかけの怒りをくれた知り合いは良かったのだと思う。←(こういうところが反省できないスーパーポジティブ症)
怒りにまかせて辞めるのは良くないが、なかなか辞めれない人はそれはそれで一つの手じゃないかと思う。いい人キャンペーンで弱腰に行ったら、その場の雰囲気に飲まれちゃうんでな。
『嫌だったら辞めてもいい。我慢しすぎない。』これがアメリカに来て学んだことでもある。そして、それがストレスフリーで、自分のやりたい事に集中することができ、好きな仕事だけで金を稼げている今がある。
『我慢しても我慢し切れないことは全部やめろ。思っている以上に仕事なんてクソほどある。』ということを自信を持って言いたい。クソニートのような奴に言われても説得力ないなー。と書いててしみじみ思うが、これがアメリカスタイルだ。
嫌なところで自分の時間を無駄にしているより、さっぱり辞めて新しい場所を探し続けていた方が、いい職場にも巡りあえるっちゅーもんだ。
まー、最後に知り合いは悪い人でもないし、機嫌のいい時はいい奴なのである。ただお互い、仕事が忙しくてイライラしていて虫の居所が悪かっただけの話かとも今更ながらに思う。