アメリカポートランドに住む現地の人なら口を揃えていう。
『ポートランドの行列店は大したことがない。』
これは口が裂けても言ってはいけない現地では暗黙の常識だ。
なぜポートランドの行列店は大したことがないのか?今日はそんなポートランドの七不思議を考えてみようと思う。
ポートランドには『ミーハー族』が多いから。
ポートランドは、かつてヒップスターの街としても有名だった。そんなポートランドに憧れて移住してくるミーハー族も多かった。かくゆう私もミーハー族として引っ越してきたひとりなので間違いない。
ミーハー族は流行りのためなら何時間でも並ぶ。むしろ、行列があれば積極的にそこに並ぶ。いま、キッチンカーで働いてるが、逆に行列を作ってあげたほうが人が多くなるという現象があり『客は待たせてなんぼ。』という精神に落ち着いている。
ポートランドですぐ人気店を作るのは簡単である。
ポートランドで人気店はわかりやすい。100パー、SNSに依存しているからだ。
インスタフォロワーも多く、グーグル評価も高い店が行列店として有名になる。また、コンセプトも目新しければSNSで話題になり人気になる。有名youtube動画に取り上げられれば一瞬である。
ポートランドは『SNSさえ、うまく使いこなせれば行列店にするのなど簡単だよ。』と豪語してい有名店の亭主がいて妙に納得した。
騙されんな!『本当にうまい店はSNSではわからない。』
ミーハー族を代表して私が声を大にして言いたいのは、『SNSに騙されんな。』ということである。
盲目的にSNSばかり信じていると、本当に旨い店に辿り着けない。そして、ローカル民だけが通うようなコスパが良く美味しい店が潰れてしまう現象もポートランドの闇なんじゃないかと思う。
SNSの誕生で、地元民に愛されるうまい店が消えている。
実際、ポートランドには『地元民から長く愛されながらコッソリ佇む店』っていうのが他の州よりも断然少ないと思う。
SNSの影響力が強くなってしまうと、SNSに頼らず細やっているローカル店は馬鹿馬鹿しくなってくるだろう。
見せかけだけの行列店を横目に、細々と長く続く店をやるには並大抵の精神力と信念が必要であり、大概の店はSNSに嫌気がさして辞めてってしまう。『SNS映えはしないが手間もかけていてあんなに美味しかったのに潰れた。』そんな店が多くなっているのもポートランドの闇ではないかと思う。