最近、お父さんが亡くなったんだが、その相続は、お母さんだけだと思っていたのだが、なんと子供にもいくということが判明し、面倒臭いことになっている。
私は3人姉妹で、遺産に株やら土地もあって、相続分散するとかなりめんどいので、『相続は放棄し、全てお母さんに渡す』という形をとったのだが、私が海外在住の為、住民票がなく『印鑑証明』が取れなくて参った。早く言えば、『ハンコの呪い』が待っていたという話だ。
未知なる場所『交渉役場』に潜入。
潜入したのは、隣町にあった『公証役場』だ。人生で初めて聞いた場所で、どんな組織なのかもイマイチ、よくわかっていないが、とりあえず潜入。
いよいよ、『公証役場』の事務所のドア開けてみる。まさに初体験の瞬間だ。
印鑑証明に変わる『署名証明(サイン証明)』を書いてもらう。
中に入ると、そこは、こじんまりとした普通の事務所だった。そして、スーツ姿の男の人が1人迎え入れてくれたが、この人こそが、『公証人』と言われる人だった。
個人的に『公証人』って、『名探偵コナン』でてくる毛利小五郎みたいな人なのかなと、軽い気持ちで考えていたが、公証人になるには、狭き門『司法試験合格』をし、業務経験を30年以上を積み、決まった小枠の中で法務大臣に任命されて初めてなれるのもので、誰でもなれるわけではないという、エリート中のエリートだった。
公証人の仕事は、公証人の権限を使って、公文書を作成することが仕事。主に遺言書、遺産、離婚、国際的な書類などを作り、国が定めた手数料収入によって事務所を運営しているらしい。
しかし、その手数料が半端なく高く、10分で5万円稼げるといわれる超絶エリートだ。(上の写真参照)
公証人による『サイン証明(印鑑証明の代わり)』をもらう!!手数料5500円。
そして、今回の『遺産放棄』で私が必要だった書類は、『(海外在住で、印鑑証明が取れないので)印鑑証明の代わりになるサイン証明』を公証人が書いてくれたのだ。ちなみに、作成のために事前に持ってこい。と言われた書類はこちら↓
パスポート
戸籍謄本(海外移住者でも戸籍謄本は取れる)
アメリカの住所がわかるもの(アメリカの運転免許やTaxリターンなど)
遺産分割協議書(司法書士に書いてもらったもの)
すでに、必要書類はメールでPDFで送っていたので、当日は、すべて作成されていて引き渡しぐらいで簡単なものだった。
この書類が揃って初めて、今度は司法書士さんが『遺産分割協議書』をつくることができるのだ。『遺産分割協議書』は、死亡者の銀行が凍結された手続きなどでかならず必要。うちの母ちゃんは、『遺産分割協議書』をもらって、『ああ。。やっと銀行で手続きできる』と言っていた。
海外移住者が『遺産』を相続するとかなり面倒臭い。
実は、今回『アメリカの住所』が証明できる書類が必要だったが、持ってきていなくて、ちょー焦った。
たまたま見つけた『タックスリターンの紙』にアメリカの住所が書かれていてそれを提出することになったのだが、公証人さんに、
それを言われて、私は『ハンコごときに、ここまで振り回されるぐらいだったら、一瞬でも住民票を日本に移して、印鑑証明をとるわ!!』と心に誓った。
『ハンコ文化の呪い!!』外国人からの依頼も増えているらしい。
『ハンコ文化がここまで、海外移住組を苦しめていたとは。。。』もうサインでいいべ。。という気持ちにもなってきて、『公証人』さんに、ぶっちゃけ日本のこういう制度どうなるのか?本音を聞いてみたりした。