カリフォルニアは今日も乾燥して熱いです!最後に雨が降ったのがいつだったか忘れてしまいました。
そんないつも太陽がまぶしい南カリフォルニアに住んでいますが、カリフォルニアでは近年、歴史的干ばつが大きな問題となっています。ただ、多くの人が「カリフォルニアの干ばつは近年の降水量が低いからなんじゃないか。」と思っているかもしれません。
しかし、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で気候・環境変化と生態系と人類への影響を研究しているグレン・マクドナルド教授によると、カリフォルニアの歴史的に深刻な干ばつは、低い降水量が原因ではないといいます。
では、この干ばつはなにが原因でもたらされたものなのか?むしろ、気象観測データによると、過去3年の全体的な降水量は記録的なものではなく、同様にグリーンハウスガスの増加による地球温暖化の影響ではない述べています。
まずは、どのくらいカリフォルニアの干ばつが深刻なのか一目でわかる写真を紹介したいと思います。
カリフォルニア州 Lake Orovilleの橋沿い(2011年)
カリフォルニア州 Lake Orovilleの港近郊 (2011年)
僕が驚いたのは、2枚の写真が撮影された期間がたった3年ということです。こんなにも急激に水が干上がってしまったのですね。。。
話は逸れますが、水不足、水不足といわれている中、2014年UCLAでは、排水溝の老朽化により、2千万ガロンもの水をぶちまけました。笑 カリフォルニアの干ばつの深刻さがわかったところで、その実際の原因を探っていきましょう。
原因1:2014年のカリフォルニアの記録的な気温の上昇
1つ目の理由として、マクドナルド教授は2014年のカリフォルニアの記録的な気温の上昇であるといいます。今までの降水量のデータを見ても、一番干ばつがひどかった2014年の降水量はそこまで変化はなかったそうですが、気温のほうは、上がり続け、記録的な熱さとなりました。この気温の上昇は、貯水池や農作場などの大量の水の蒸発につながったそうです。
原因2:地下水の減少
もともと、降水量の少なかったカリフォルニア州では、地下水がとても重要視されていて、カリフォルニアでの過去150年の水不足は地下水で補っていたとも言われています。
しかし、近年では、地中深くの帯水層の水位が100フィート(約30メートル)も下がっており、San Joaquin Valleyなどの世界的に有名な農作地帯での水位はそれ以上に下がっているとのことです。
この干ばつにより、地下水の需要はさらに上がっており、NASAの水文学者のジェー・ファミグリッティー氏は、San Joaquin Valleyエリアの地下水はあと数十年分で枯渇するかもしれないと述べています。目に見えないところで、刻一刻と水が失われていっているんですね。
原因3:コロラド川流域での気温上昇と乾燥
3つ目の理由、そしてもっとも大きな要因として南カリフォルニアのもっとも大きな水資源である、コロラド川が関係していると述べています。コロラド川の流域は、カリフォルニアから遠く離れたワイオミング州、ユタ州、コロラド州にあり、今までは、カリフォルニア州に大量の水を供給してくれていました。
毎年、コロラド川の流域内の地域では合計で1650万エーカーフィートの水を割り振ることが決められていて、コロラド川が流れる州の中でカリフォルニアが2004年までは、最も多くの水、440万エーカーフィートが毎年割り振られていました。
しかし、2000年代に入ってからは、カリフォルニア同様コロラド川流域での気温上昇と乾燥によりその流域内での全体的な貯水量は激減。もともとアメリカでもっとも貯水量の多い流域の一つでしたが、現在では最大値の37%にまで水の量が減ってしまったのです。
最後に:カリフォルニア州の水問題はまだまだ解決されてない!
ということで、上記の3つの理由がカリフォルニア州の歴史的な干ばつの本当の理由とのことです。カリフォルニアの干ばつではありますが、カリフォルニア以外の地域の要素も影響していることがわかりました。
カリフォルニア州のロサンゼルスに住んでいますが、水道をひねれば問題なく水が出てくるので、水不足という実感が全然ありませんでしたが、こんなにもひどいものだったんですね。
水不足で一番の被害を受けている農業では、なんとすでに水の使用量を抑えながら灌漑することが出来る新しいテクノロジーが導入されているそうです。ただ、カリフォルニア州の水問題はまだまだ解決されていません。
この歴史的干ばつが、今後どうなっていくのか、気になるところです。
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